目次
１ 初めに、神は
２ 選びの器
３ うめきの中で
４ 教会の柱石伴天連の大旦那
５ 愚か者のように
６ 右近の信仰と茶の湯
７ 降りていく人へ
著者等紹介
古巣馨［フルスカオル］
１９５４年、長崎県五島市生まれ。カトリック長崎教区司祭。１９８１年、初来日したヨハネ・パウロ二世教皇により司祭叙階。現在、長崎大司教区法務代理、長崎純心大学教授、日本カトリック神学院講師、列聖列福特別委員会委員、長崎刑務所教誨師（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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それいゆ
36
これまでに読んだ高山右近についての小説や解説書の中では、一番分かりやすくまとめられている本です。それだけでなく、右近の心情を深く読み取ることができます。キリシタン大名のなかでただ一人、自己の信念を曲げることなく、領地も命までも惜しむことなく信仰に身を捧げた右近の生き方は、日本人の誇りだと思います。没後400年となる2015年にはマザーテレサと同じ福者に列福される手続きが進められています。NHK大河ドラマでは３月になると生田斗真が右近役で登場します。楽しみにしています。2014/02/23
なつきネコ@たくさんの本に囲まれてご満悦な化け猫
8
作者が司祭のキリシタンの高山右近が中心。確かに彼の人生の根幹はキリスト教。むしろ、戦国武将は背景。その二つを繋ぎ合わせ、高槻や明石、金沢でのキリスト教の普及した。なぜ彼が最大のキリシタン大名なのか理解できる。偽ってキリスト教を捨て信者を助けた小西行長などの大名もいたが、それでも最大なのは高山右近。それはキリスト教は虚偽の姿ではなく、真実を貫き生きぬくのがキリスト教で賛美されるのだと思い至った。織田有楽斎のいう清しの病こそがキリスト教の本質。逆にそれを清しの病というゆとりが茶道の本質なのかもしれない。2022/08/16
しゃん
4
高山右近について、当時の宣教師たちの報告書等を引用しながら、冷静な筆致で語られていて、好印象。やはり右近は真の侍だと思う。2014/07/06
セシリア
2
効率を求め、競争に如何に勝つかを求める時代。人々の中に、自ら「降りていく」右近の生き方に心動かされる。2014/02/20
Butterfly
1
あるシスターは、"聖書にあるイエスのなさった事を全て目指すのではなく、1つでも近付けるように生涯を暮らす"というアドバイスを若い時に教わったのだそう。 イエスはどこに生まれたのか。どのような暮らしをしたのか。 そこから選んだ生き方、"人の為に"の1つ。 そして私は何を選ぶのか、待降節に考えている。2017/12/20
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