内容説明
本書は、一九九八年から九九年、『カトリック生活』誌に連載した「教会史ノートの余白から」、および、二〇〇四年から六年にかけて連載した「キリスト教歴史探訪」の二つのシリーズの三〇数編に加筆・訂正したものである。各項目は独立した形を取り、歴史事実を解説する形式をとりながら、著者の省察を大胆に加えた随想となっている。
目次
序章 「歴史」とキリスト教(「歴史」(ヒストリア)を問い、学ぶことの意味
教会史についての誤解 ほか)
第1章 キリスト教の歴史アラカルト(使徒ペトロはいずこに―ヴァティカン発掘物語;生命の書―ヨーロッパ中世の死と終末 ほか)
第2章 キリスト教の歴史人物誌(改革者とは誰か?―教会を変えた人びとの共通の姿;『正統と異端』再考 ほか)
第3章 日本人の心性とキリスト教(日本人キリシタン信徒の集いと絆の物語;遠藤周作のペトロ・カスイ岐部―『銃と十字架』にこめられたもの ほか)
第4章 歴史の反省と近代教皇(教皇レオ十三世のヒット作『レールム・ノヴァールム』の先見;ユダヤ人の迫害とカトリック教会 ほか)
著者等紹介
川村信三[カワムラシンゾウ]
上智大学文学部助教授。1958年神戸に生まれる。1983年イエズス会入会。1988年~1999年ローマ(教皇庁立グレゴリアーナ大学)、アメリカ合衆国(ウェストン・イエズス会神学大学院およびジョージタウン大学)で神学と歴史学を研究。1992年東京、カトリック麹町(聖イグナチオ)教会にて司祭に叙階。1999年ジョージタウン大学より歴史学の博士号(Ph.D.)取得。2003年4月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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