内容説明
アメリカ詩の魅力は、ポー、ホイットマン、パウンド、エリオット、スティーヴンスなど男性詩人につきるものではない。「女たちは異教従のように書く」とアリシア・オストライカーが言うように「近代人(男性)」の苦悩をよそ目に、クールに、陽気に、自分の世界を創り出している女性詩人たち、その世界はヒエラルキーに基づく超越や排除の論理とは無縁なものである。いま、現代女性詩人による新しいうたがきこえる。
目次
わたしは名もない者―女性詩、1650―1960
分裂した自己―アイデンティティーの探究
ボディー・ランゲージ―肉体の解放
神様、悪魔殿―怒り、暴力、両極化
親密さの必要―女性のエロス、女性の詩論
言葉の盗人たち―女性詩人と修正主義の神話