内容説明
本書は、アリスター・ハーディによって提唱された「アクア説(水生類人猿説)」を、従来の「サバンナ説」「ネオテニー説」と対比して論じ、理論の統合を試みた、斬新な人類進化論である。
目次
第1章 人類の出現
第2章 体毛
第3章 皮下脂肪
第4章 涙
第5章 二足歩行
第6章 性交
第7章 泳ぎと潜水
第8章 泳ぐ赤ん坊
第9章 言葉
第10章 統合をめざして
第11章 いつ、どこで、それは起こったか?
第12章 ダナキル島
補章(三つの論文;人間におけるネオテニー現象;ゾウについて)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
61
モーガン女史による、アリスター・ハーディの水生類人猿仮説の解説本。この水猿仮説はあまり専門家の受けが良くない。読む前からこの点は知っておくべきだと思う。3冊ある有名本の最初の一冊。本書の後「進化の傷跡」「人類の起源論争」と続くが、最後の「人類の…」さえ読んでおけば本書は要らないかな。より詳しいわけでも他の視点が語られるわけでもない。同じ本を再読した様な気分だ。「人類の…」であれば、本書で紹介した自説の誤りのいくつかを正直に解説している。2016/10/21
せびたん
3
ホントはもっと前に読んだ本。 人間とその他の類人猿との間にある大きな差は、人が半水生の生き物として進化したからだという仮説を提唱した本。カバみたいな生活環境だったんじゃないかという説ですね。 この仮説を推奨すると、人の背骨が直立してる理由、急所である腹部が前面に露出してる理由、体毛がない理由、女性が禿げない理由、出生直後の赤ん坊が泳げるし泣かない理由等が、きれいに説明できるし、説得力もあるという。そういう本でした。好きな本です。
pepe
2
アクアティック・エイプ仮説についての本。サバンナ説、ネオテニー説と対比しつつわかりやすく解説。水かきや体毛の生え方などは、たしかに進化の中で水中で適応した名残ということでも説明できるのかもしれない。2019/08/19
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