内容説明
伝統と現代のはざまにゆれながら、なお誇り高く生きるマサイ人が、自らの手で自ら語った。自らの民族の貴重な記録。
目次
第1章 氏族
第2章 権威
第3章 正義
第4章 財産
第5章 儀礼
第6章 年齢組
第7章 世帯主
第8章 示威集団
第9章 結婚
第10章 出産
第11章 医術
第12章 暦
第13章 伝説
第14章 謎々
第15章 格言
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
★★★★★
4
マサイ族の長老が失われていくマサイ文化を後世に残すべく記述した本。一読して印象的なのは、必ずしも西洋の植民地支配を否定的に捉えているわけではないこと。書物の性格上、民族誌として読むには不満もないわけではないですが、現地社会内部からの声であるところに比類のない価値があります。2009/01/12
きのたん
2
後世のマサイの為に書き残そうと思うという書き出しがとても良い。マサイランドという名称が、遊園地のように思えて読んでいてなんだか可笑しい。ヨーロッパ人の観察ではなくてマサイ人が自ら発起して書いたという点がすばらしい。部族の主題が戦士の適切な管理であるように思えるが、人食いヒョウなどいてはしかたがないのかもしれない。もっと伝説の断崖越えのあたりの話を知りたい。2020/09/23