内容説明
九州縄文人のアクセサリー工房。
目次
第1部 遺跡の特性―三万田東原遺跡とは(三万田東原遺跡が注目されてきた訳;三万田東原遺跡の環境)
第2部 遺跡のあゆみ―発掘調査が語るもの(遺跡発見と郷土の人々;縄文土器「三万田式」の設定;1969年の発掘調査;三万田東原遺跡とクロム白雲母;三万田東原遺跡の再調査―玉製作の実態解明;本遺跡の玉製作からみた日本列島の縄文文化)
著者等紹介
大坪志子[オオツボユキコ]
1971年、福岡県生まれ。熊本大学大学院社会文化科学研究科文化学専攻(後期博士課程)修了。現在、熊本大学埋蔵文化財センター(准教授)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遊動する旧石器人
2
2023年11月30日発行。三万田東原遺跡から出土した石製装身具関係資料だけではなく、三万田東原遺跡に纏わるエトセトラまで語り尽くされる1冊。前シリーズに比べて新シリーズは薄くなっているが、その分コンパクトに内容が纏めてあり、コラムも付いていて非常に分かりやすい。本書では現場あるいは資料調査での人間の感覚を大切にされていて、むしろ昨今の情勢を鑑みると、それを研ぎ澄ませることが必要だと思わせるような内容である。蛍光X線分析に関しても何をどのくらい含むことしか分からないため、それが何なのかは人間の判断となる。2023/12/26
うしうし
1
キーワードは「クロム白色白雲母製玉」。熊本県三万田東原遺跡Ⅳ地点は小玉のみを製作していた縄文時代後期(鳥居原式)の遺跡。素材であるクロム白色白雲母の原産地は熊本県内と推定するも、いまだ未発見。2024/03/17