内容説明
長屋王を自尽に追い込み、政権を握ったとされる藤原四子。藤原四子体制と呼ばれる政治体制は本当に存在したのか。四子をめぐる諸問題を様々な観点から再検証し、奈良時代の政局に対し新しい解釈を提示する。
目次
序章 主要な先行研究の紹介
第1部 藤原四子体制(武智麻呂政権)の再検討(藤原四子体制(武智麻呂政権)の実体
藤原豊成の評価と左降理由
藤原四子の子女間の婚姻関係
天平三年八月の参議推挙に関する一試論
「長屋王の変」における藤原四子の動向)
第2部 藤原四子をめぐる諸問題(「藤原広嗣の乱」に関する一考察;天平元年四月癸亥条の再検討;知太政官事に関する一考察;鈴鹿王に関する覚書;春日大社成立考;春日大社の伝承―『古社記』所引「宝亀十一年八月三日中臣殖栗連時風記之」を中心に)
終章 藤原四子に関する再検討の必要性と今後の課題
著者等紹介
林裕二[ハヤシユウジ]
1986年、愛知県生まれ。皇學館大学大学院文学研究科博士後期課程国史学専攻修了。博士(文学)。現在、日本文化大學法学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。