内容説明
権門体制を構成する諸権門以下の領主層は、どのようにして政治的基盤を形成したのか。また、それが地域支配体制の変革をいかに規定したのか。出雲国の荘園支配形成過程を地理的環境条件なども踏まえて詳述し、中世国家の支配構造を解明する。
目次
地域史からみた権門体制論の可能性―出雲地域史からの試み
第1部 荘園・国衙領の空間的・数量的構成と権門間の政治的力関係(鎌倉時代出雲における荘郷と公田;鎌倉時代出雲における荘園・国衙領の分布;諸権門領の生成と展開;長元の杵築大社顛倒詐称事件―一国平均役前史)
第2部 中世前期の出雲地域における開発と所領形成―平野部と山間部の開発と支配体制から(杵築大社領形成からみた出雲北西部の開発;鎌倉期の北部地域における開発と自然;鎌倉期の南部山間地域における開発;中世前期における杵築の都市的発展―杵築大社「門前町」前史)
荘園支配の地域的展開と多様な開発
著者等紹介
佐伯徳哉[サエキノリヤ]
1961年愛媛県に生まれる。2007年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。現在、新居浜工業高等専門学校教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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