内容説明
「箱式石棺」は弥生時代から古墳時代にかけて列島のほぼ全域に盛行、茨城県でも多くが発見されている。かの地に生を受けた一少年は古墳発掘の現場でその1基を目にするが、このときの忘れ難い思いを胸に暖めつづける。それから約半世紀、その情熱を絶やすことなく研究の火を燃やしつづけた彼はついに一書を編むが、本書はまさにかの少年の情熱が研究史にエポックをなす1冊として結実したものといえよう。
目次
論考・箱式石棺(箱式石棺とは何か;「箱式石棺」研究史概略;日本における箱式石棺の分布;弥生時代の箱式石棺;古墳時代の箱式石棺;方形・円形周溝墓、方形台状墓、四隅突出型墳丘墓と箱式石棺;箱式石棺の埋葬頭位;箱式石棺の構築法;箱式石棺に副葬された遺品;箱式石棺を埋葬施設とする人びと―霞ヶ浦沿岸の例に;補論―中国揚子江流域の箱式石棺)
箱式石棺実測図(弥生時代篇;古墳時代篇;中国編)
全国箱式石棺集成表(弥生時代篇;古墳時代篇)
著者等紹介
茂木雅博[モギマサヒロ]
1941年茨城県行方郡麻生町生。1965年國學院大學文学部卒業。1966年東京電機大学高等学校教諭(~1980年3月)。1976年茨城大学人文学部兼任講師。1980年茨城大学人文学部助教授(1988~2007年同大学教授、現在、同大学名誉教授)。1982年茨城県東海村文化財保護審議会委員。1994年國學院大學より博士(歴史学文乙第113號)の学位授与。1997年中国・西北大学文学院兼職教授。2000年中国社会科学院古代文明研究中心客座研究員。2004年奈良県立橿原考古学研究所指導研究員。2007年土浦市立博物館館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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