内容説明
日本の植民地下、半島人口の八割を占める朝鮮農民の生活の様相をあぶり出し、特に戦時下での過酷な支配の実態を明らかにする。
目次
第1章 朝鮮農民の食と栄養(植民地下朝鮮人児童の身長低下;朝鮮における小学校児童の食事と栄養状態;道別生命表と道別栄養調査)
第2章 凶作下の朝鮮農民(一九四二~四四年の三年連続凶作と戦時農業;戦時下朝鮮の自然災害;肥料不足下の農民と稲作品種変更;朝鮮農民の農具不足と所有農具;労働動員と労働者不足)
第3章 戦時末期朝鮮総督府の農政破綻(農業政策の転換;農政転換の意味と農民;一九四五年度の米穀供出対策要綱に見る政策転換)
第4章 戦時下朝鮮農民の新しい動向(食糧不足を背景として;労働力不足下の朝鮮内闇賃金とインフレの進行;戦時末の朝鮮人商工業者たちの動向;農民の離村の増加;農民たちの軍隊からの逃亡)
おわりに 植民地支配末期の朝鮮人民衆と日本
著者等紹介
樋口雄一[ヒグチユウイチ]
1940年中国瀋陽生まれ。故、朴慶植氏らと『海峡』『在日朝鮮人史研究』等の刊行を続ける。朝鮮史研究会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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