内容説明
2000年に出雲大社の境内で鎌倉時代初期とされる大型本殿跡が姿をあらわし、9本の柱の上に乗る巨大神殿をめぐってさまざまな議論がなされた。その後も新たな知見を得て、大社造神社本殿の成立をめぐる議論はさらに深まりをみせる。本書は、弥生時代から鎌倉時代に至る山陰地方の掘立柱建物を集成し、そのなかで出雲大社と大社造本殿の位置づけをあきらかにしようとする、壮大な試みである。
目次
第1部 山陰地方の掘立柱建物1(弥生・古墳時代)(総論1 山陰地方の掘立柱建物と集落遺跡;遺跡各論1 伯耆の弥生集落と掘立柱建物;遺跡各論2 出雲・石見の弥生集落と掘立柱建物;総合討論(司会・浅川滋男))
第2部 山陰地方の掘立柱建物2(歴史時代)(総論2 考古学からみた山陰地方の掘立柱建物跡;遺跡各論3 出雲の九本柱建物跡)
第3部 出雲大社と大社造の神社本殿(大社の創建と大社造の成立をめぐって;出雲大社境内遺跡出土本殿遺構の復元;中近世の杵築大社造営をめぐって)
第4部 特論と結論(特論;結論)
著者等紹介
浅川滋男[アサカワシゲオ]
1956年鳥取県に生まれる。1979年京都大学工学部建築学科卒業。同大学院工学研究科修士課程修了後、中国に留学。同研究科博士課程、日本学術振興会特別研究員を経て、1987~2001年、奈良県国立文化財研究所に勤務。現在、鳥取環境大学大学院環境デザイン領域教授。大学院研究科長。工学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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