内容説明
大正から昭和の初期、西洋への強い憧憬のなかで美術評論家として活躍した森口多里は、その一方で日本の民俗文化にも関心を深め、西洋文化と日本文化を等距離において見つめるまなざしを模索する。現代のわれわれ日本人はそこに、近代知識人のアンビバレントな世界を反芻する。
目次
第1章 社会的環境としての水沢
第2章 『仮面』時代
第3章 美術評論家森口多里
第4章 日本近代美術の存在意義を求めて
第5章 都市計画から文化住宅へ
第6章 故郷と都市の間で
第7章 『黄金の馬』の周辺
第8章 パリの森口多里
第9章 昭和初期東京の巷に立って
第10章 閉じていく日本への危惧
第11章 民俗の発見
著者等紹介
秋山真一[アキヤマシンイチ]
1963年千葉県生まれ。1988年日本大学大学院文学研究科史学専攻博士前期課程修了。現在、千葉県立千城台高校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。