内容説明
住吉の神はどこで誕生したのか。多様な祭りの意味するところは何か。その奥深い信仰の森にわけ入り、日本人の心の源流にふれる。
目次
1 海の神
2 住吉神の発祥
3 住吉の知と住吉造
4 あら人神と歌の神
5 近世における住吉信仰
6 灯籠にみる住吉信仰
7 住吉大社の祭り
8 埴使の謎
9 摂末社の信仰
10 古代祭祀の原像を探る
附 エビス信仰の源流と住吉市戎
著者等紹介
真弓常忠[マユミツネタダ]
大正12年、大阪市に生まれる。神宮皇学館大学に学び、住吉大社禰宜、皇学館大学教授、八坂神社宮司を経て、平成14年11月より住吉大社宮司。皇学館大学名誉教授を兼ねる
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感想・レビュー
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なつきネコ@中学入学した化け猫
30
去年の兎年は住吉大社がいいと初詣にいき、長い時間並んだな いった時は多くの大きな石灯籠は江戸期の廻船問屋が奉納し、最大で7メートル、この大きさだけでも信仰の深さがわかる。イザナギの禊祓いで生まれたことに驚く。そんなに古い神様とは、神功皇后の三韓征伐にも関わり。神様の筒という由来が対馬説とか。神代から系譜が繋がる津守氏が神主として続く、日本の中でも古い血ひ思う。万葉集、源氏物語に詠まれ和歌の神で数多く詠まれた。一寸法師、浦島太郎という昔話との関わりも深く、神話とむかし話をつなげる場所。興味深い、また行きたい2024/06/16
うえ
6
「住吉の神とは、『古事記』や日本書紀にイザナギノミコトが黄泉国の穢をすすぐために、筑紫の日向の小戸の橘の檍原で禊払したとき、海の中から出現した神」「筑紫の日向の小戸の橘の檍原とは、神話の上での架空の地ですが、古来、その地に比定されている福岡市博多区の住吉には、住吉神社(旧官幣小社)があり、志賀島に鎮座しているワタツミ三神を祭る志賀海神社(旧官幣小社)と、博多湾をへだてて相対峙しつつ、古来海人族によって斎かれてきました。その神が、難波に鎮斎されるに至ったいきさつは、神功皇后のいきさつによって知られています」2019/12/13
saladin
3
自転車で気軽に行ける距離だが詳しく知らなかった。「誕生石」など見てるはずなのに。「誕生石」とは、源頼朝の寵を受けた丹後局が、北条政子の嫉妬から殺されそうになったところを逃れて住吉社頭に至り、産気づいて傍らの大石に寄り掛かって出産した、その大石のこと。その時生まれた子どもが島津家初代になった島津三郎忠久であるとか。そうか、あの周囲に垣を巡らせて小石を敷き詰めている場所か。その小石が安産のお守りとなっているのも、なるほどそういうことか、と。2023/09/02
さぼ
1
? 難しい。2016/01/19
Tomochum
1
住吉大社の宮司さん(であり大学教授)が書かれた本。古代から現代へのざっとした信仰の移り変わりが、簡潔でわかりやすい。2014/03/16