内容説明
元モスクワ特派員が、ゴルバチョフ前後・エリツィン期・プーチン~メドベージェフ期のロシア・マスメディアの歩みと課題、展望を述べる。
目次
第1章 ソ連時代のマスメディア(ゴルバチョフ以前;ゴルバチョフ時代)
第2章 エリツィン時代のマスメディア(「報道の自由」は花開いたが…;エリツィン再選と新興財閥;大資本の傘下に入る)
第3章 プーチン時代のマスメディア(メディア財閥を強制排除;メディアの統制強化;記者の犠牲相次ぐ;メドベージェフ政権発足)
第4章 マスメディアの課題と展望(マスメディアへの不信;マスメディアの将来は)
著者等紹介
飯島一孝[イイジマカズタカ]
1948年、長野県生まれ。東京外国語大学ロシア語学科卒。71年に毎日新聞社に入社。青森支局、東京社会部を経て90年に外信部に移る。数度の旧ソ連出張後、91年7月からモスクワ特派員。同年8月の保守派クーデター未遂事件を皮切りにソ連崩壊の歴史的ドラマを取材した。その後、ロシアをはじめ旧ソ連諸国の民主化と市場経済化の過程を取材。95年10月からモスクワ支局長。97年3月に帰国し、東京本社編集局編集委員、外信部編集委員、紙面審査委員会委員長などを務めた。08年9月に定年退職し、現在、東京外国語大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夏木
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レポートのために読んだが、面白い。出来ればレポート目的以外で出会いたかった……というわけで、記憶を抹消して(というか忘れた頃に)もう一回読もうと思う。テストとか終わった後で(笑) 時代ごとにまとめられていて、流れも含めて頭に入りやすい
だーうえ
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ロシアのマスメディアには、ソ連崩壊を機に確立されてきたものの財閥や政党と癒着し権力機構として機能していなかったこと、またプーチンがそれを引き離したが情報統制により「報道の自由」とは程遠いものであったことといった問題があった。その問題の根本にあるのが民主主義という概念が国民全体に根付いていないことに端を発するのではないかと述べられている。具体的な解決策は提示されていないが、ロシアというベールに覆われた国のマスメディア事情が理解できたのはよかった。2012/10/03