内容説明
中華民国建国の祖・蒋介石の息子にして台湾の民主改革に寄与した蒋経国。時代に生きた男の知られざる素顔に迫る衝撃の作品、初邦訳。
目次
第1章 私のソ連に於ける生活
第2章 貢州訓練班
第3章 西北見聞録 偉大なる西北
第4章 ソ連と東北問題を接収管理する問題
第5章 危急存亡の秋
第6章 上海経済を監督指導する
第7章 家庭教育と霊枢を守る
第8章 忘れ難い1年
著者等紹介
青木俊一郎[アオキシュンイチロウ]
1940年生、神戸市出身。1963年大阪外国語大学外国語学部中国語学科卒、同年松下電器産業(現パナソニック)に入社。台湾松下、インドネシア松下を経て1979年松下電器中国代表事務所所長、87年北京・松下カラーブラウン管有限公司営業部長、94年松下電器(中国)総経理。2003年日中経済貿易センター理事長、16年同相談役、20年退任。17年より神戸社会人大学学長。富藤外国語学院学院長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BLACK無糖好き
13
原著は2011年刊。台湾総統としての蒋経国の回想を期待していたが肩透かしを食った。ほとんどが大陸時代で、蒋介石の息子としての蒋経国との位置づけで語られるのが大半であった。父親の存在があまりにも大きすぎるので、致し方ない面もある。◇1949年10月、中華人民共和国建国前後の日記で、国民党の内側の状況が赤裸々に語られる。共産党軍による包囲、当時の総統李宗仁とのやり取り、重慶の没落、台北への遷都の決議、このあたりの緊迫感は充分に伝わってきた。又、蒋介石が亡くなった年の日記も、なかなか読み応えがあった。2021/10/24