内容説明
弘法大師空海によって日本にもたらされたインド起源の占星術。天と人間の関係を求めた古代の学問。藤原道長(平安中期の貴族966‐1027)も用いていた宿曜道。星供養などで現代にも生き続ける密教占星術。
目次
1 『宿曜経』とは
2 『宿曜経』の源流
3 『宿曜経』の内容
4 和本『宿曜経』の位置付け
5 宿曜道の完成
6 生きているインド占星術
著者等紹介
矢野道雄[ヤノミチオ]
1944年(昭和19年)京都府福知山市生まれ。京都大学文学部卒業。同大学院文学研究科博士課程修了。現在、京都産業大学文化学部教授。文学博士。専攻はインド学および科学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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デビっちん
16
バビロニア、エジプト、ギリシャの要素がヘレニズムという坩堝の中で融合して誕生したた西洋占星術が、インドに渡り、インド古来の占いと結びつきました。さらにそこから出た新しい流れが中国を経て日本にたどり着きました。インド占星術の知識をまとめたモノが宿曜経であると著者は考えています。占い方というよりは、占星術が文化に与えた影響をたどる旅をしている感じでした。占星術があるときは変貌し、あるときは古い姿を保持しながら伝播していたことがわかります。2016/11/21
木倉兵馬
2
インドの占星術、また日本における宿曜道について書かれた本。私たちが使っている曜日はインド由来、中国経由の宿曜経から来ているのですね。九曜という言葉も知ってはいましたけれども、ドラゴンヘッドとドラゴンテールにあたる羅候と計都(どっちがどっちだったか忘れました)がよくわかっていなかったのです。ところが、現代のインドでも初心者にはこの二種を教えないとのことで、興味深かったです。また、二十八宿は中国由来で、インドでは本来二十七宿というのも面白かったです。ただ、物語に応用するのは難しいかな……。2018/12/20
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