内容説明
豪華絢爛といわれる桃山時代の歴史的風土のなかで、育まれた織部焼は、他に類をみないデザインを織りこんでいた。その息吹を感じとり、美濃地方に点在する古窯址から発掘された陶片をもとに出版されたのが、加藤卓男編の豪華本『織部の文様』(1985年光村推古書院発行)である。しかし、現在古書としても手に入れることは難しく、それは惜しくも絶版となっている。本書は、それに百余点の資料を新しく加え、さらに織部焼の食器としての位置づけを説いた最新の論文によって、織部の真相にせまり、再編集して入手しやすい普及版として刊行するものである。
目次
1 幾何学文様。
2 花文様。
3 草木文様。
4 鳥文様。
5 器物などその他の文様。
織部の文様―料理と食器と誂えと
著者等紹介
河原正彦[カワハラマサヒコ]
1935年長野県長野市生まれ。同志社大学文学部文化学科文化史専攻卒業。同志社大学大学院文学研究科文化史学専攻博士課程単位取得満期退学。京都府立総合資料館資料部主事。京都国立博物館学芸課工芸室、研究職文部技官、工芸室長。京都国立博物館学芸課学芸課長。現職、京都橘女子大学文学部文化財学科教授。滋賀県立陶芸の森館長。京都国立博物館名誉館員。専門領域は文化史学、美術工芸史、東洋陶磁史など
兼本延男[カネモトノブオ]
北海道出身。1965年凸版印刷東京本社アイデアセンター写真部入社。1975年(有)兼本フォト事務所を設立。出版・コマーシャル・カレンダーをはじめ、美術関係の撮影を幅広く手がける作風は定評がある。国内をはじめ海外でも多くの個展を開催。現在、東京、大阪を中心として、海外からの撮影依頼も受けて活躍している。日本写真芸術学会正会員。日本広告写真家協会特別会友
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