内容説明
著者が美術史、建築史、グラフィックデザインのどの分野からも、日本では注目されてこなかった「壁絵」の調査・取材を始めてから20年。これまでの取材写真を精選し、新取材の写真を大幅に加え、ヨーロッパの壁絵の過去と現在を捉えた一冊。
目次
ヨーロッパの壁絵(歴史的壁絵;現代の壁絵;壁画のテーマ;地図)
イタリアの壁絵
スイスの壁絵
ドイツの壁絵
オーストリアの壁絵
イタリアの画家たちのこと(ヴィーコ・カラブロ氏;ウンベルト・ファイーニ氏)
著者等紹介
松味利郎[マツミトシロウ]
1934年京都府生まれ。日本写真印刷株式会社営業企画課、日本宣伝美術会会員を経て、現在、京都精華大学芸術学部デザイン学科教授(ヴィジュアルデザイン専攻)及び装本を中心としたデザイン活動を行う。調査取材歴=ヨーロッパ九カ国へ、ドイツ語圏を中心に京都精華大学在外研究員として巡訪(’84)/ドイツ・スイス・オーストリア・ポルトガル・イタリアなど、各国へ2001年まで十数次にわたり民家の壁絵撮影とデザインの実態調査のために歴訪
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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OKKO (o▽n)v 終活中
3
図書館 ◆マカオ~ポルトガルの流れで、このところ「建造物の壁に描いてある絵」に興味津々。著者の写真集と併せて読んでみた ◆自分自身はヨーロッパで室内のフレスコ画を見ることはあっても、壁絵なるものを目にしたことがない。だが本書によれば、公共施設や住宅、あるいは農村(日本でいうところの里山みたいな感じの村々)の建造物に多く施され、見るべきものも多いようだ。マカオもポルトガルの影響で壁にタイル=アズレージョが豊富。マカオがそうなった時期が30年ぐらい前なので今は研究対象にはしないが、今後も興味を持っていきたい。2015/12/16
Haru
1
街並みに調和してる絵は壁画。自己主張でしか感じられない絵は落書き。日本では落書きしかないからかなしい。壁画は街を鮮やかに彩ることができる。そして、街が美しくなる。そして、国が平和になる。2013/04/24