- ホーム
- > 和書
- > 文芸
- > 海外文学
- > その他ヨーロッパ文学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
buchipanda3
89
「ぜったい、ぜったい、ぜったい、誰にも言っちゃだめよ」。子供の頃、大切にしている自分だけの世界があったなあと。大人からすれば何でもない物に物語が宿ったりする。ビリーとの馬への愛情の思い出から新たに想像を膨らませるノニー。それを手助けするセドリックとの関係がいい感じ。ロンシャン、アスコット、子供の知識の広がりに笑みがこぼれる。短い話なのに子供の世界と大人の世界、古き時代と新しい時代という二面のコントラストが印象的に描写され、物語としての巧みさと面白さを味わえた。酒井駒子さんの挿絵が物語の雰囲気を醸成する。2025/10/12
ままこ
79
午年にちなんで読んだ。数多のただならぬ伝説があった築二百年の荘厳な屋敷。そこに住む聡明で愛らしい六歳のノニーは病に伏していたが快方に向かっていた。しかし、何故か回復を本人が拒否しているようにみえる。見舞いにきた叔父のセドリックには次第に心を許していく。ノニーが教えた秘密の場所で見たものは…。酒井駒子さんの表紙や挿絵が素敵。静謐で詩的な独特の世界観が漂う物語。2026/01/04
keroppi
64
【馬本読書会’26】読友さんが読まれていたので読んでみた。病気で伏せる少女の心を開いたのは叔父である画家。叔父は、絵を描くように少女の心をとらえたのだ。この本には、酒井駒子の魅力的な挿絵が掲載されているが、絵というものは、やはり心をとらえるものだと思った。すべての挿絵に馬の絵がある。彼女にとって馬はまぼろしではなかったのだろう。2026/04/09
キムチ
63
ジャケ借り☆凄い逸品。良い時間にかいま漂った。筆者の名前、何処かで見た記憶~あ!「バベットの晩餐会」これは彼女の生誕140年を記念しての秀作・・彼女がたどりついた類まれな煌めきが結晶している。舞台は1930年頃の英国∼病の床にあって久しい美少女ノニー・・彼女に魔法の杖を使って夢の世界へ飛翔の時をくれた少年ビリー。そして扉を開けたのはノニーの母の弟 画家のセドリック。挿絵にあるパステル調の画 少女の柔らかな栗色の髪、つぶらな瞳・・見つめている戴冠式の行列の馬の装具。馬の装具から古代ローマの世界・・児童心理2025/09/29
はる
53
酒井駒子さんの挿絵に惹かれて。大屋敷に暮らす6歳の少女ノニーは、謎の病でベッドに臥せたまま。美しい母親は弟の画家セドリックにノニーの世話を頼むが…。短い物語のなか、様々な人生のドラマが交差する。ノニーの真摯で荘厳な思いが美しい。その一方、ノニーをただの母親が恋しい幼い子供としか見ていない医師や母親が醜く滑稽だ。「バペットの晩餐会」のイサク・ディネセンの好短編。2025/10/17




