シムノン ロマン・デュール選集<br> 月射病

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シムノン ロマン・デュール選集
月射病

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  • サイズ B6変判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784885881152
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

内容説明

伯父の口利きでアフリカのリーブルヴィルに働きにやってきた育ちのよい青年ジョゼフ・ティマールは、到着して間もない朝、ホテルのオーナーの妻アデルに誘惑され、彼女の虜になってしまう。パーティーの夜に黒人のボーイが銃殺される事件が起こり、ティマールはアデルが犯人ではないかと疑うが言わずにいる。アデルの亭主も続いて感染症で亡くなり、葬儀の夜、ふたりは再び激しく愛し合う。翌朝アデルはティマールに、伯父の立場を利用しジャングルの借地権を得て一緒に事業を始めるよう仕向け、ティマールは同意するが次第に無気力に襲われ自制心を失っていく…。1930年代初頭のフランス植民地ガボンを舞台にした、キャリア最初期の野心的な作品。

著者等紹介

シムノン,ジョルジュ[シムノン,ジョルジュ] [Simenon,Georges]
1903年、ベルギーのリエージュに生まれる。十代半ばから地元紙の記者として旺盛な執筆意欲を発揮、1922年よりパリで作家修業を始める。多くのペンネームでコント、悲恋小説、冒険小説を次々と発表し、やがて謎解きものや犯罪小説も手がけるようになる。1930年に本名のジョルジュ・シムノン名義で《メグレ警視》シリーズの第一作を新聞連載、1931年から書き下ろしでシリーズ長篇を毎月刊行し、たちまち人気作家となった。1933年からメグレではない心理小説、《硬い小説(ロマン・デュール》の長篇も精力的に発表し始める。1989年にローザンヌの自宅で死去、享年86歳。フランス語圏を代表する作家のひとり

瀬名秀明[セナヒデアキ]
1968年静岡県生まれ。1995年に『パラサイト・イヴ』で日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。1998年に『BRAIN VALLEY』で日本SF大賞、2021年に『NHK 100分de名著 アーサー・C・クラークスペシャル ただの「空想」ではない』で星雲賞ノンフィクション部門をそれぞれ受賞。2014年末よりジョルジュ・シムノンの作品を毎月一冊読んで感想を書くウェブ連載《シムノンを読む》を開始、2024年に連載100回を越え、現在も継続中

大林薫[オオバヤシカオリ]
フランス語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

120
植民地へ本国から多くの人が移住し、統治したり搾取するのが当然だった時代。しかしフランスの文化と価値観と生活様式をそのまま持ち込んでも、暑く湿っぽく淀んだ大気の熱帯アフリカは白人の心も黒く染めていく。見せかけの美も教養も優越感もはぎ取られ、自分の居場所がわからなくなってしまう。そんな非現実的世界へ放り込まれた青年ジョゼフもアフリカの不条理に取り込まれ自滅しかけるが、最後に堕ちる寸前で踏み止まり脱出を果たすのだ。ひ弱な文明人が支配者面しようとも、植民地の容赦ない自然と太陽に逆らえないとの諦観が全編を支配する。2025/03/17

ハスゴン

29
メグレ警視のイメージしかなかったけど、この全集で色んな作者の顔を見られるのは楽しみですが、若干高いですが読む価値はあると思います。2025/06/01

maja

21
23歳の青年が身構えながら入国する1930年代初頭の仏植民地アフリカ大陸ガボン。迎えの者も手配されていない突提、仕事を得たとあるが彼の立場の軽さも察知できる。混然とした地で場違いで浮く落ち着かぬ苛立ちにも似た心境のまま、彼は衝動的に宿屋の人妻と関係を持ち執着してしまうのだが・・。植民地の極端な階層社会、現地で生き抜く術に長けた女とその事件に翻弄されて青年の蝕まれていくさまが濃密に異郷の空気感とともに描かれる。はっとするような情景のひとこまに読む方も意識がそこに浮遊するよう。2025/05/17

bapaksejahtera

15
末尾に瀬名秀明氏によるメグレ物以外の一般小説を中心とする啓発的な解説がある。シムノンは「怪盗レトン」で推理作家として出発したが、その後1932年アフリカ旅行を行う。解説によればこれを機に作家としての進境著しく、本作を含む「硬い小説」を発表し始める。最近シムノン作品の訳出が途絶える中、本作は未訳小説シリーズとして刊行の第一作。仏領西アフリカのガボンに本国の青年が送り込まれる。そこでの衝撃的な植民地体験がテーマである。未熟な青年が経験する暑熱と異文化による狂気を描く。ほぼ同時に発表の「仕立て屋の恋」には劣る。2025/05/14

DEE

5
1930年代、フランスの植民地だったガボンで仕事を得たティマール。宿のオーナーの妻と関係を結んだ彼は精神的にも肉体的にも不安定になっていき、そして殺人事件まで起こる。いくら植民地とはいえ、ガボンとそこに暮らす黒人たちは甘ちゃんティマールには歯が立たなかったのだろう。どうしようもない蒸し暑さを感じさせる語り口が印象的。2025/06/01

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