内容説明
古事記がこんなにおもしろかったのか!独裁と戦争からの国家の解放―この永遠の難題をめぐって、神々は天と地と黄泉の国を舞台に、運命的な変容を遂げていく。日本人の魂から生まれた最高の神話・歌・思想・哲学が、変容する神々のドラマとともに、明快な論理によって、今、解き明かされる。
目次
第1章 愛の国から死の国への転落(イザナミの劫罰;独裁者=イザナミの恨みを嗣ぐ者 ほか)
第2章 理想的国家の姿とは(迩迩芸命の降臨;迩迩芸命の支配は海の底にまで及ぶこと ほか)
第3章 古事記中巻―天皇・戦い・歌(神武天皇;崇神天皇 ほか)
第4章 古事記下巻―陰謀と内乱(仁徳天皇;履中天皇 ほか)
第5章 天智・天武の抗争と古事記の役割
著者等紹介
佐賀純一[サガジュンイチ]
1941年茨城県生まれ。慶応義塾大学医学部卒業。国立栃木病院、ハワイ・クワキニ病院に勤務。現在、土浦市で医師として開業するかたわら、作家活動を展開。郷土をテーマに『土浦の里』『霞ケ浦風土記』『歓喜天の謎』など、また聞き書きで『戦火の記憶』『浅草博徒一代』などの書籍を出版。その多くは翻訳され、海外でも同時に出版、外国人の読者に絶賛されてきた。アメリカの伝説的なフォーク・ロック歌手、ボブ・ディランに愛された作家としても一躍名を馳せる。2003年7月8日付、米国『ウォールストリート・ジャーナル』紙の1面トップで大きく報じられ、翌2004年には『ニューズウィーク日本語版』誌(10月20日号)で「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれた。ディランの愛した話題作『CONFESSIONS OF A YAKUZA(あるやくざの一生)』(英語版)の国内著作『浅草博徒一代』は、逆輸入という形で現在復刊されている(新潮文庫)。そのほか東京新聞・サンデー版に『診察室日誌』を、常陽新聞に『筑波山麓・愛ものがたり』を連載中
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