内容説明
家族、友人とうまく付き合えない人へ―歴代最年少受賞者25歳が綴った読んだあと人の優しさに気づく純文学。第10回エネルギーフォーラム小説賞受賞作。
著者等紹介
佐藤凜[サトウリン]
1998年静岡県生まれ、新潟県育ち。新潟大学経済学部卒業。光村図書出版の第61回「飛ぶ教室」佳作、集英社の第222回「コバルト短編小説新人賞」最終選考。本書で第10回「エネルギーフォーラム小説賞」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
7a
5
人と、家族とすらうまく関係性を築けない主人公が年上の友人ができたことで少しずつ変わっていく。というとよくある話だが表現が独特だった。主人公はコミュ障というのとは違い必要であれば周りに合わせて会話を盛り上げられるタイプだと感じたし、多感で思慮深い(若干面倒くさい)ので学歴定職なくとも愚かな部類ではない。生活排水で淀んだ川の下流と澄んだ上流を隔てるように、人との間に「違い」をいちいち感じてしまう不器用な人だった。吉野さんの何が彼女を変えたのか具体的には表されないが、ただ無邪気にはしゃぐことこそ必要だったのかも2024/06/21
-
- 和書
- 碑銘 角川文庫