内容説明
日本の総合安全保障や外交政策にかかわる世界情勢と国際政治はこの一冊ですべてわかる!三井物産に勤めた著者が実体験を交えながらやさしく解説。
目次
序章 地政学とは(地図から見えてくること;古典地政学 ほか)
第1章 予測不可能なトランプ大統領を生んだアメリカ(526ドル8セントの調査費;灯油からガソリンへ ほか)
第2章 石油価格や天然ガス価格で強気・弱気が交錯するロシア(かつては世界一の石油生産国だった;「風の街」バクー ほか)
第3章 中東「百年の呪縛」からの脱却を目指す?(二大産油国サウド王家、イラン・アヤトラ支配は永遠か;「最高指導者」という新たな重石 ほか)
著者等紹介
岩瀬昇[イワセノボル]
1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。埼玉県立浦和高等学校、東京大学法学部卒業。1971年、三井物産に入社後、2002年より三井石油開発に出向、2010年より常務執行役員、2012年より顧問、2014年6月に退任。三井物産に入社以来、香港、台湾、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクでの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。現在は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」の代表世話人として後進の育成、講演、執筆活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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trazom
11
アメリカではジョージ・ミッチェルによるシェールガス革命、ロシアではヤマルLNGプロジェクトが、最新の動向として紹介されているが、些か旧聞に属する気がする。イランとサウジアラビアを巡る情勢も、アメリカのイラン核合意離脱やサウジのムハンマド皇太子の記者殺害事件関与により、この著書の発行時点より劇的に変化している。エネルギーを巡るパラダイムは、パリ協定の流れや再生可能エネルギーの事業性向上を通じて、大きく変わろうとしている。国家間のパワーゲームという従来の「地政学」を超えた新たな視点が求められているように思う。2018/11/10
奈良 楓
9
【〇】アメリカ、ロシア、中東のエネルギーにかかる現在までの推移を知るのにいい本。最新プロジェクトは少な目、個人的には原油輸出を開始したアメリカの事情やプロジェクト、オーストラリアのプロジェクトを書いて欲しかったです。ロシアのエネルギー事情は勉強になり面白かったです。2019/02/16
くらーく
4
ロシアを中心に読んだ。結局、ロシアは一次エネルギーの高騰を得て、それを領土拡張(と言うか、緩衝地帯の確保かな)に費やしたのでしょうな、今から振り返れば。あと、日本との関係も興味深いし、歴史を振り返ればタフネゴシエーターで、まあ、ロシアと交渉しても得るところはほとんどなく、結局は騙し取られるのが落ちと。いやはや、すごい国が隣にありますなあ。 本当に日本の一次エネルギー問題は永遠の課題だな。原子力もだめ、太陽光、風力もベースになりえないとすると、核融合かねえ。中国に圧倒されているようだけど。2023/01/06
ゆきまさくん
3
エネルギーアナリスト岩瀬昇さんの書。一次エネルギー自給率7%であり、主な国産資源を持たない日本が他国に依存するのは、石油や天然ガスなどの化石燃料である。これらを中心としたエネルギー情勢は、アメリカ、ロシア、中東を軸に変化していく。特に中東は百年の呪縛と言われる多くの課題が山積し、二大産油国サウジアラビアとイランが地域派遣を争っているが、全く異なった国家統治の歴史と形態をとる。この経緯が分かりやすい。またロシアとの石油開発の関係をみると、ソ連時代も含め、今に限らず昔から交渉で上手をとられていたことがわかる。2018/11/11
Tetsuya Noguchi
2
エネルギー問題と国際政治を融合しようと試みた力作。 昨今のエネルギーに関する問題を、国際政治史の文脈で問題の根っこから説明を行っている。 著者も述べているが、本の題にもある「地政学」という言葉を、国際政治理論の中で使う「地政学」という意味ではなく、いわゆるエネルギー関連の取引で使う「フォースマジュール」になるような事態という意味で、広い意味で位置づけている。2019/05/15




