エネルギーフォーラム新書
憂国の原子力誕生秘話

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  • サイズ 文庫判/ページ数 231p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784885554094
  • NDC分類 539
  • Cコード C0230

内容説明

福島の原発事故以来、私のところへ新聞記者や報道記者らが相次いで訪ねて来るようになった。一様に「日本に原子力を研究、開発利用しようとした当時の状況を聞きたい」というのだ。原子力黎明期に活躍された方々は、大方が亡くなられておられる。私は、そうした先人の顔を思い浮かべながら、糸を紡ぎ、機を織る老婆のように、インタビューに答えていた。

目次

第1部 原子力黎明期の回想(時にあらずと声も立てず;『老人と海』から聞こえるこだま;サイクロトロン破壊;日本における原爆研究 ほか)
第2部 旧社会党の原子力五十年(有澤広巳先生を原子力委員に;日本社会党結成;「ソフト・エネルギーを中心とした30年戦略」;『原発なき日本』を旗印に ほか)

著者等紹介

後藤茂[ゴトウシゲル]
大正14(1925)年7月3日、兵庫県相生市生まれ。日刊『社会タイムス』記者、日本社会党機関紙編集局長を経て、衆議院議員(6期)。(社)エネルギー情報工学研究会議理事長。(社)原子燃料研究会理事。(財)日本郵趣協会顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆきまさくん

1
我が国の原子力黎明期の話で著者は旧日本社会党の代議士だった方。日本の戦前の原子力研究の実情から、戦後の改めての原子力研究や、実用化に至った経緯が描かれている。戦後数年して超党派で一丸となってこのエネルギーに取り組んでいたとのこと。例えば、原子力基本法の成立は議員立法で審議したが、この法案は自由民主党、日本社会党の共同提案であり、両党の議員の共同作業によって全議員の名前をもって提案したものらしい。これが現在どうして意見を異とすることになったのかがわかる。古い文献や資料にも言及しているので、参考になる。2017/09/18

かいん

0
ヒロシマ・ナガサキがありながらなぜ原子力発電所を造ったのか、長い間疑問でした。だからこそ、だったんですね。だからこそ、平和のために、と。 売家と唐様で書く三代目…初代の、血を吐くような決意燃えるような意志、原子力の平和利用への思いが、リアルさを欠いてしまったからこそのフクシマだったのでしょう。 東電社員だけでなく、日本人全てが、原子力の平和利用への関心があれば違った結果だったのかも。 図書館本で読了のため、近いうちに購入したい。2017/06/20

Hitoshi.F

0
この本に大きな感銘を覚えた。途中何度頷いたことか数知れない。一方これまで自分が如何に無知であったか思い知った。今現在、世の中は民主党のいい加減な政治とマスコミの煽りで、世論は脱原発だ、卒原発だと過剰な熱気に包まれている。かつてこの国に富をもたらした正義の研究者や政治家は一派ひとからげ「原子力ムラ」の民と称され、あたかも利権獲得のためだけに活動してきたように伝えられている。一方、原子力関係者は口を開くことすら許されず、それどころか機会さえ与えられず、誰もがじっと今は耐えているのだろう。そんな彼らの代弁のよう2013/01/09

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