感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かみしの
7
写実的な風景の中に実感を詠んだ歌が多く、雨や雪、海を題材にしたものが特に多い。静かな感じだと思っていたら最後に熱がどんときた。〈先回りして空想を潰しゆくはかなき午後に立つポプラの木〉〈箱舟のごときギターをかかえつつ秋に入っていったのだった〉〈てのひらを雨がつづいているようなさびしき逢いのいつまでつづく〉〈曇りつつ木槿の花の落ちる道疲れすぎると透明になる〉〈神を焼く者はすなわち神となり青苔のうえを裸足で歩く〉2014/03/11
はち
4
あとがきによると、短歌研究に連載された三十首連作をまとめたもの。連作の勉強にもってこい。まとめることで迫力が出てくる。特に最後の二編の(政治的思想が混じるのもあるのでそういう方向で好き嫌いはあるが)迫力は桁違い。また連作をまとめて賞に挑むことになるので、この歌集は再読して構成について考えることになるだろう。それにしても比喩がうまいことうまいこと。2015/11/28
はち
3
再読。無性に読みたくなって。2016/03/14
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- 和書
- 霞が関の逆襲