内容説明
8年前、ダッチ・オーヴンに出会った。このカウボーイ御用達の鋳鉄の鍋は、魔法のように何でも美味しく作ってくれる。それも、まるでお抱えのシェフを雇ったように、勝手に料理してくれる。そしてダッチ・オーヴンを釣りに行くとき持っていくと、僕らがタマズメに熱くなっている間、キャンプサイトのストーブの上で、ダッチ・オーヴンは温かいシチューを作りながら僕らの帰りを待っているのだ。それから4年後、それまで絵を描いたことがなかった著者に、大きな変化ができた。英国生まれの小さな道具との出会いだ。コットマン・フィールド・ボックスと呼ばれるその道具や紙さえ持って歩けば、どこでも絵を描くことができる。釣りに行くとき持っていくと、今まで気にもしなかった日差しや風、そして鳥のさえずりなどを感じ取る余裕が生まれ、後で絵日記帳を広げると描かれた絵と一緒に風や日差し、音や匂いが蘇ってくる。著者の人生は、この2つが加わったことでますます楽しくなった。アングラーの仲間とも、この楽しみを分かち合いたい。そんな願いを込めて、本書はまとめられている。
目次
コットマン・フィールド・ボックス
ロッヂ・ダッチ・オーヴン
ピックアップ・トラック
ブルース・サンディソン
小春日和
セミ・フライ
ヴァック・ラック
隠れ屋はカマボコ兵舎に将校クラブ
春の小川
バーヴァー・コート〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユウキ
10
僕のダッジオーブンでの野外調理の教科書です。釣りに行くとき釣り以外のことするなんて考えもしなかったけど年を重ねて漸く僕にも著者の心の余裕みたいなものがわかってきました。これからは渓流釣りにはバーブァーコート着て水彩画でも書いてみたいと思います。2017/03/14
ぼん
3
日本ダッチオーヴン協会・会長の菊池氏が描くこだわりの道具達とそれにまつわるサイドストーリーが織り交ざってアウトドア好きの男性にとってはたまらない1冊。ただちょっと菊池氏がおぼっちゃま過ぎて時折、庶民には難しいよなぁ・・・という突き放された感じがしないでもない。 フライフィッシングやキャンプ、ヘミングウェイが好きでバーヴアーのオイルコートが手放せないむきには最適というか必読の1冊。どのページもモノへの偏愛に満ちている!2013/09/09
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