内容説明
17世紀初頭、イギリスは新大陸での植民地開拓に乗り出していた。アメリカ大陸で、ジョン・スミスらイギリス人入植者を待ち受けていたものは、飢餓や疫病、そして先住民族の脅威だった。彼らは全滅の危機に瀕するが、それを救ったのは、先住民族の若き王女、ポカホンタスだった。衝突する先住民族と入植者との折衝に尽力し、イギリス人ジョン・ロルフとの結婚により自らが平和のシンボルになったポカホンタス。彼女の子孫である著者が、映画化された彼女の波乱に満ちた生涯を、入念な調査によってドラマチックに描き出した、愛と冒険に満ちた物語である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
76
【女祭り週間 参加】処刑されそうなイギリス人を助けたポカホンタス。植民地政策を行っているときに、彼女のような女性が現れたということは、イギリスにとっては「渡りに舟」といった感じのありがたいことだったに違いない。だが、後年のインディアンたちの運命を考えると、やはりポカホンタスはイギリスに上手に利用されてしまっただけなのではないか、という気がしないでもない。ポカホンタスの子孫たちは差別されること無くバージニアの有数な名家として繁栄を続けたが、一般のインディアンたちは、ひどい差別を受け続けたのだから。2020/04/23
可兒
1
白人が作り出した神話上の「高貴な野蛮人」として名高いポカホンタスについて、直径子孫が著した本。映画「アバター」の予習に2010/01/28
冬馬
1
1度目、ディズニーのアニメが公開された頃に小学校高学年で読んだときは「???」でした(笑)いつだったか次に読み返したときにハマり、結局大学でジョン・スミスの著書と合わせて卒業論文のテーマにするくらいに。彼女や彼女を取り巻く人々の本当の気持ちは今では知る術もありませんが、壮大な物語に強く惹かれます。