内容説明
物語は、貧困にあえぎ、怨嗟と慣怒が渦巻くニューヨーク近郊の黒人スラムを舞台に展開する。殺人事件の容疑者と目された黒人青年を執拗に追い詰める白人のベテラン刑事―。この息詰まる対決を軸に、闇にうごめくコカイン密売人〈クロッカー〉たちの世界がリアルな筆致で描かれてゆく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
minamimi
1
これ、感想書いた人いないのか…。ブラッククランズマンを観たあとに、手に取った。この小説も、スパイク・リーが監督していたので。やるせない。頭が良くて勤勉だから、真面目に売人をやって、ボスから逃げ出せない。周りを巻き込んでどつぼに嵌まる。ブルックリンのプロジェクト(団地)の風景、バニラ・ヨーホー(なんて子供っぽい)で胃痛を誤魔化し、目立たないように生きる。一方で、警官視点の話が同時に語られ、こっちの俳優とのやり取りなども、とても面白いのだ…。仕事に逃げて、何か自分とかけ離れたことを夢想する男。下巻へ。2019/04/04
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