出版社内容情報
平戸や江戸への遊学、軍艦に乗り込もうとした下田事件、私塾・松下村塾を主宰したことからも分かるように、吉田松陰は実行の人である。その性格を象徴するような歌がある。「何事もならぬといふはなきものをならぬといふはなさぬなりけり(何事であっても、できないということはない。できないというのは、やらないだけである)」。これは本書十一月八日に収録されている。
幕末という激動の時代において、信じられるものは自分自身の実行力のみ。結果として、松陰は新しい時代の訪れを見る前にこの世を去ったが、彼が残した多くの言葉は今なお、日本人を奮い立たせている。本書は吉田松陰研究三十余年の編者の訳文が収められ、松陰の魂の叫びが見事に現代に蘇っている。
著者等紹介
川口雅昭[カワグチマサアキ]
昭和28年山口県生まれ。同53年広島大学大学院教育学研究科博士課程前期修了。山口県立高校教諭、山口県史編さん室専門研究員などを経て、平成10年岡崎学園国際短期大学教授。同12年より人間環境大学教授。吉田松陰研究は30年に及ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
森林・米・畑
17
2022年1月からコツコツと。山口県では尊敬をもって松陰先生と呼ばれる。過激な思想家とも言われ、危険視されていたが、この方の発想やパワーが後の維新の原動力となる若者を動かす大きな力となった。『死して不朽の見込あればいつでも死ぬべし。生きて大業の見込あらばいつでも生くべし』落ち込んだ時は松陰先生の言葉の力を借りて生きよう!2022/12/05
かず
16
まだ1年経っていないが、他の「一日一言」シリーズと合わせて読書管理しやすいよう、12月末で記録する。本シリーズを16冊始業前に読むのを日課にしている。今年は31枚の付箋が付いた。最も印象に残っているのは、12月21日「積徳積善」12月25日「一時の屈は万世の伸なり」でした。私も長く鬱屈の時間を過ごしましたが、今後の発展を期して、来年も精進したいと思います。2019/12/25
とみやん📖
7
今年もまた暮れようとしている。 29才で世を去りながら、多くの塾生が志を継ぐことで、世を変えた吉田松陰は傑物というほかなかろう。 辞世の句を筆頭に含蓄が深い言葉を数多く残している。 忠孝に真っ直ぐに生きた人ゆえに、処世の徒に陥ることなく、初志を貫徹して早世するに至ったのだと思う。ゆえに、純粋で嘘のない言葉に我々は打たれるのだろう。 桂小五郎を筆頭に彼の後進たちが明治政府の中心に居座るのだが、権力の座で華美な生活に愉悦した彼らの姿を草葉の陰から見つめ苦虫つぶしたことだろう。 そんな気持ちになる本だった。2024/12/29
旭川の格闘技ジムHLCGYM会長 Koji Takeuchi
5
29歳の若さで他界した松蔭先生に学ぶことはたくさんあった。学問は1日たりとも休んではいけない。これが一番頭に残りました。毎日本読みます。2018/02/08
芸術家くーまん843
4
■禍や幸せは天から降ってくるのではない。神様から出てくるのでもない。□自分から求めないものはないという。因果応報。禍も幸福も、元をただせばすべて自分の中にある。そう思うだけで、気持ちがとても落ち着いてきますね。自分という存在を信じてみましょう。2013/01/25
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