内容説明
硯学・安岡正篤師が青年たちのために説いた人生の大則。
目次
青年の大成(現代の人間と自己疎外;学問・教育の反省;我は何か;幼稚ということの誤解;天才は凡才 ほか)
心明く、望清く
著者等紹介
安岡正篤[ヤスオカマサヒロ]
明治31年大阪市生まれ。大正11年東京帝国大学法学部政治学科卒業。日本農士学校などを設立、東洋思想の研究と後進の育成に努める。戦後、昭和24年師友会を設立、政財界のリーダーの啓発・教化に努め、その精神的支柱となる。その教えは人物学を中心として国民の各層に深い感化を及ぼし、国民的教育者として今日なお日本の進むべき方向を示している。58年12月死去
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コサトン@自反尽己
6
1年2ヶ月ぶりに再読。私淑する安岡正篤師関連の書の中でも、三本の指に入るほど好きな書であり、お薦めしたい一冊でもある。「青年の」とはあるが、年齢問わず感銘を受ける。また、安岡師の書は大半が難解と評されるが、今作は具体的かつ人間味ある文章で綴られていて読みやすい。私は社会的にはもう青年ではない年齢となってきているが、青年期に本来抱くべき内面的資質を改めて確認・更正すべく再読した次第。「巨巌の岩」の話はやはり何度読んでも学ぶところがある。2013/03/18
コサトン@自反尽己
6
安岡氏関連本の中でも比較的読みやすく理解しやすい内容。氏の教えや考えを知る入門書には最適かも。表題は青年とあるが、幾つであろうと読むべき作品ではないかと。 「巨厳の顔」の話は今作の肝であり、安岡氏の考えが凝縮された話。また、最終章の「心明く、望清く」は、いつも心に留めたい言葉である。 「人間は陶冶次第」病弱や貧乏が理由で、勉強ができない、志をもてないということにはならない。要は自分の気持ち、自主的な努力次第だ。 いつでも学ぶ気持ち、志を立つ気持ちを持ち続けねばと、改めて感じた一冊。【書】2011/01/03
にがつ
4
各ページに注釈があってわかりやすく読みやすかった。才智・芸能というものはもともと属性で、どんなに立派であってもどんなに有効であっても本質ではない。人間たることにおいて徳性が一番大事であり、徳性があればそれらしき才智・芸能はついてくる。どんな環境下にあっても寸陰で学問を忍耐強く行えばそれは長時間に及ぶことになる。幼稚ということはなにも内容がないことではなく、了見が狭い・成長をとめてしまうということなのかもと思った。2015/11/03
incognito
4
人間として重要なのは徳性である。寸陰を惜しめ、良い師友を持て、私淑する人物と愛読書を持て、という、非常にまっとうな、言い方は悪いが昭和っぽい思想を説いた本。僕はこういう本が大好きです。なぜなら、人間の本質は、筆者も言う通り、時代によってそう簡単に変化しないものだから。「巨厳の顔」の話は特によかった。2012/12/14
秋桜
3
私は今青年なので。著者の入門として読みました。よっしゃーーーーーー!!!!! 生命を輝かせてやる!!!!と雄叫びを上げたくなります。2013/07/29