内容説明
汚いもの、醜いものとして疎んじられながらも、排泄は人類にとって永遠のテーマであり、歴史とともに、便所やおむつが変遷してきたことはもちろん、薬や肥料にと、古来から排泄物利用の道も開かれていた。本書は、糞尿と生活の歴史をたどり、さらに糞のビスケットや尿のミネラルが考案される現在、新しい時代の糞尿学を展望する。
目次
1 糞尿の科学(人類の歴史と排泄;糞の化石;薬となった糞尿;糞を食べる;溲瓶史話)
2 おむつの文化史(おむつの語源は;自然のままの生理;おむつの発生はふんどし;織り物文化の普及;現在のおむつとわたくしの視点)
3 農耕と糞肥(稲米の発見;糞肥の発見;三大文明の農作;下水道の功罪;戦後の肥料難;20世紀への知性の眼)ほか