目次
ジェーノヴァ時代のマッツィーニ
マルセーユのマッツィーニ
「青年イタリア」の理念と組織
「青年イタリア」の活動
「青年ヨーロッパ」の時代
祖国と人類、イタリアとヨーロッパ
ヨーロッパ再編成の理念
第二次「青年イタリア」の結成
イタリアの一八四八年革命
ローマ共和国とマッツィーニ
「準備の一〇年」マッツィーニの活動
統一国家におけるマッツィーニ
著者等紹介
藤澤房俊[フジサワフサトシ]
1943年東京に生まれる。早稲田大学大学院博士課程修了。文学博士。現在東京経済大学教授。著書に『赤シャツの英雄ガリバルディ』(洋泉社 第11回マルコ・ポーロ賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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unpyou
4
19世紀統一イタリア運動の精神的支柱であった思想家ジュゼッペ・マッツィーニの大部な評伝。イタリア史に興味ある人以外に響くかどうかは難しいところではある…何しろ、革命家としてのマッツィーニの成果は数ヶ月間のローマ共和国樹立以外、ほぼ敗戦・失敗・挫折の連続なのだ!が、「精神錯乱者・見境ない扇動者」とさえ呼ばれた男が生涯を賭して貫いた『地域への愛着~民族の統一~人類への友愛』という連鎖への執拗なまでの信念が、いかにイタリアの人々を揺り動かしたかを知れば、政治的果実の如何を超えて感激せずにおれない。素晴らしい本。2012/06/19