内容説明
近代政治思想・歴史思想の源流を探る。イタリア・ルネサンス期に生きた理想主義者マキァヴェリと並ぶ、知的現実主義者グイッチァルディーニの精神・思想・人間性を、門外不出の訓戒の書『リコルディ』を通して究明し、ルネサンス崩壊期の時代精神とその質的転換の軌跡に光をあてる。
目次
第1章 誕生から弁護士としての自立まで(1483‐1505年)(グイッチァルディーニ家;フィレンツェの政情;人文主義教育 ほか)
第2章 弁護士からスペイン大使へ(1505‐1514年)(弁護士としての成功;結婚;最初の著作 ほか)
第3章 フィレンツェの一市民から教皇領ロマーニア総督へ(1514‐1525年)(グイッチァルディーニとロレンツォ・デ・メディチ;「マリニアーノの戦い」とボローニア会談、レオ10世とフランソア1世;レオ10世のメディチ家中心の政策とフィレンツェ滞在中の一挿話「黄金時代」行列 ほか)