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出版社内容情報
未発表作品『草稿と断片』一挙掲載!
創刊号では、柴田元幸が20年以上にわたり翻訳を続ける小説家ポール・オースターを特集。彼が小説家になる前、1960年代に書いた未発表作品を掲載し、小説家の生成を目撃します。新しい文学に出会い、都市を旅し、物語を書く。「MONKEY」は文学を通して、今私たちがいる世界の魅力を伝えます。
川上弘美、岸本佐知子、古川日出男、村上春樹 新連載!
2013年10月7日発行
[TOPICS]柴田元幸 「猿のごあいさつ」
● 「草稿と断片」
● ポール・オースター、若き日々を語る
● ポール・オースター×高橋源一郎 誰もが複数の声を持っている
● 高橋源一郎 ニューヨーク、オースター、小説
● 柴田元幸 オースターA to Z
● 猿からの質問〈あなたがいたい場所〉
管啓次郎/小川洋子/中西夏之/松原始/神慶太
戌井昭人/岸田秀/糸井重里/小島ケイタニーラブ
佐伯誠/西川美和/バリー・ユアグロー
● 門馬太喜 白足袋
● 川上弘美 バナナ
● 古川日出男 なめとこ山の熊
● 岸本佐知子 横浜
● 村上春樹 小説家は寛容な人種なのか
● 猿の仕事
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
63
若き日のポールオースターが書いた未完の草稿と断片9本。陰鬱とした街と人が溢れかえる世界で、もがけばもがくほど重く絡まる心と体。肉体の檻に閉じ込められた精神を個体から引き千切るように疾走する人々。此処にいること、其処を離れること。殻としての肉体を脱ぎ捨て、剥がれ、追いこしたいという欲求と圧倒的な閉塞感と崩壊の感覚。嘘臭い使い古しの結末は必要なく、ほんの少しのビジョンから香り立つ世界の余韻こそオースターの作品の素晴らしさだと改めて感動する断片たち。未読の作品を全部読んだらまたこの本に帰ってこよう。2015/12/05
市太郎
47
ポール・オースターの特集が組まれた柴田元幸編集の雑誌。オースターの「草稿と断片」を読むだけでファンには感涙ものなのだろうが、それに加えて柴田元幸氏のファンにもなってしまうという現象を引き起こす雑誌。お洒落なカフェにも似合いそうな猿の素敵な装丁も良いのではないでしょうか。個人的には村上春樹の講演録が良かったです。少しづつ読みながら最後に控えている村上氏の小説家論は興味深いものだった。物書きを志す人は読んでみてもいいのでは。小説ってこういうものだと、もちろん一個人の意見だが彼が言うと説得力がありますね。2014/03/01
はちてん
36
ポール・オースターAtoZが面白かった。編集長柴田元幸はもとより執筆陣が豪華。イラストだけ見ていても楽しい。これで約1000円は嬉しい。2014/08/27
たー
31
オースターファンには垂涎もの。村上春樹初めとした他の執筆陣も粒揃い。2014/03/05
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
30
80年代後半に華々しく登場した【ニューヨークの村上春樹】ポール・オースター。その訳者で都会的な海外文学の伝道師、柴田元幸氏責任編集の文芸雑誌の創刊号。マーケティング無用、自由に作った感炸裂。特集『青春のポール・オースター』ではデビュー前の草稿9篇を収録。小説界を異種格闘技のリングに例えた村上春樹氏の連載『職業としての小説家』。「ニューヨークは小説の国」という高橋源一郎氏のエッセイ。スタイリッシュな装丁。でも昔のように言葉が毛穴から染み込んでくるような感覚はなかった。今までありがとう、Mr.オースター。2014/05/17