内容説明
PBL(problem‐based learning)は、自己学習を促すと共に、小グループでのディスカッションを通じてさまざまな能力を高めるための教育方略(strategy)です。本書では、各国で、医学部、他の保健分野の学部などがどのようにPBLを導入していったかに関する記述をまとめています。
目次
1 政治、管理、リソースの問題(本物を見て来てください―教員にPBLカリキュラム導入の提案を納得してもらうには;PBLは収入を生まない―PBLに必要なリソースの多さ;テューター募集に伴う矛盾する要求のぶつかり合い;獅子たちの棲み家へ―複数科にまたがった臨床実習にPBLを導入する;組織に関する問題の扱い ほか)
2 教員に関連する問題(少なすぎ、遅すぎだったのか―グループ評価、自己評価、タイミングの良いフィードバックの重要性;PBLはもう嫌だ―紙に書かれたシナリオに飽きた医学生に対応する;なぜ彼らはそれを軽視するのだろう?―学生が気づいていない重要な学習課題に対して、学生の注意を向ける ほか)
3 学生に関連する問題(成熟した学生とは?―PBLのプロセスで、“成熟した”学生がグループを支配してしまう問題;入学させるべきかさせざるべきか、それが問題だ…―PBLカリキュラムに適した学生を選抜する;学生間での性格や学習目標の違いへの対応;なぜうまくいかないのだろう?―PBLテュートリアルにおいて機能不全グループに対応する ほか)