内容説明
植民地期朝鮮では、日本の一地方史として朝鮮史が教えられ、その教材が「朝鮮事歴」と呼ばれた。
目次
第1章 朝鮮事歴の形成(三・一独立運動の影響と朝鮮事歴の教授開始;朝鮮事歴教授の目的;朝鮮事歴の分析)
第2章 郷土史教授の特性による朝鮮事歴の再構成(一九二二・二三年版教科書に見る「教育の郷土化」の受容;朝鮮事歴の分析;朝鮮事歴に対する教師の反応とその背景)
第3章 朝鮮事歴の郷土史からの逸脱(郷土教育運動の流入と郷土教育の進展;郷土史教授に対する教師の認識と授業実践の実際;朝鮮事歴の郷土史からの逸脱;朝鮮事歴の分析)
第4章 朝鮮事歴の削除(朝鮮歴史教授事件と在朝日本人による朝鮮事歴批判;臨時歴史教科用図書調査委員会の設置と郷土化の強化;朝鮮事歴の削除)
第5章 郷土史教授の特性からみた朝鮮事歴の歴史的意味(総督府の教授意図と教科書叙述および教授内容の乖離;朝鮮事歴・郷土史・日本歴史の関係)
著者等紹介
國分麻里[コクブマリ]
1967年福岡県生まれ。2008年筑波大学大学院博士課程人間総合科研究科学校教育学専攻修了。現在、筑波大学人間総合科学研究科(教育学系)助教。専攻は社会科教育学、朝鮮教育史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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