プロテクト技術解剖学

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 239p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784883992171
  • NDC分類 007.6
  • Cコード C3055

出版社内容情報

■著者からの推薦文
 情報化の進展に伴い、コンピュータの世界だけでなく社会一般の様々な分野において、プロテクトやセキュリティといった「守る技術」が注目を浴びるようになってきています。しかし、その中身に関しては、一般の人はもちろんIT関連の技術者にもほとんど知られていないのが現状です。
 「このままでは、未来のプロテクト技術を作る人材がいなくなってしまうのではないか」そうした危機感を持って本書の執筆にあたりました。よって、本書の究極的な狙いとして「未来のプロテクトを作る技術者の育成」に定め、最初に手にとってもらえる基礎をしっかりおさえた「技術入門書」であることにこだわりました。
 本書の最大の特徴は、よく見かける「○○というソフトを使えば××をハッキングできる」といった解説や紹介が一切ないことです。
 本書の主眼はプロテクトはずしではなく、あくまでプロテクトそのものです。プロテクトがどのように働き、どのような効果が得られるのか、またプロテクトとして動作するための前提条件やしくみはどうなっているのか、そして、その強さはどれくらいなのか――こうした純粋な技術的関心から、プロテクト技術を掘り下げています。
 解説対象としては、単にパソコンソフトなどのコピープロテクトにとどまらず、ビデオデッキ(マクロビジョン)やMD(SCMS)といった家電機器、さらには暗号や電子透かしといった理論的なものなど、できるだけ多く扱っています。そのため、他の本に比べると解説の量が多いと感じるかもしれません。しかし、いわゆる「裏系」の本とは対象位置にある味わいとなり、これまでになかった新鮮な本になったと自負しております。


■出版社からの推薦文
 「レンタルビデオやDVDはなぜコピーできないのか?」「シリアルナンバーにはどんな意味があるのか?」「銀行のキャッシュカードやネットショッピングで使われる暗号はどうなっているのか?」本書は、こうした素朴な疑問にお答えする技術解説書です。クリエーターやソフト開発者の著作権を守ったり、人々の財産を守るプロテクト技術は、これまであまり一目に触れない「縁の下の技術」として、どちらかといえば、アンダーグラウンドの世界で様々な情報が飛び交うものでした?かし、映像や音楽などのコンテンツ、それに財やサービスのデジタル化が進むことで、この「守る技術」が少しずつ注目を浴びつつあります。
 「守る技術」があれば、当然のことながらそれを「破る技術」があることも見逃せません。プロテクト技術の発展は、この「守る技術」と「破る技術」のあくなく攻防の中で進行しています。
 本書は、こうした「守る技術」と「破る技術」の両面から、プロテクトの技術について仔細に解説しています。本書で取り上げたプロテクト技術は次の通りです。
・マクロビジョン ・SCMS ・コピーコントロールCD ・CSS ・CGMS
・リージョンコード ・DTCP ・シリアルナンバー ・ドングル
・プロダクトアクティべーション ・DES暗号 ・RSA暗号 ・SSL
・OpenMG ・電子透かし …etc.
 なお本書は、いわゆるプロテクトはずしを行うための手引書ではありません。あくまでプロテクトの技術的な解説を行い、同時にハードとソフト両面からコンピュータ技術の理解を深めることを目的としています。
 プロテクト技術は、今後ますます重要な技術となっていくことは間違いありません。本書がプロテクト技術に関心のある方、そして将来のプロテクト技術を担う方々のお役に立てれば幸いです。

■著者略歴
舩本昇竜(ふなもと しょうりゅう)
国立舞鶴工業高等専門学校電気工学科在籍中に『バックアップ活用テクニック』(現在の『ゲームラボ』、三才ブックス刊)にて連載記事を執筆。同校卒業後、株式会社満開製作所に入社。電子出版物としては日本最古の定期刊行誌『月刊電脳倶楽部』の副編集長を務める。
現在はシステム開発会社でWebベースCRMや検索システムの開発を行う傍ら、短大の部外講師や各種技術講演・講習等を行っている。

■目次

序章 「プロテクト技術」概論
 【1】なぜ、プロテクト技術が必要とされるのか?

第1章 家電機器のプロテクト技術
 【1】VHSビデオのプロテクト技術
 【2】オーディオ機器のプロテクト技術

第2章 伝統的プロテクト技術
 【1】カセットテープのプロテクト技術
 【2】フロッピーディスクのプロテクト技術
 【3】ハードウェアプロテクト「ドングル」

第3章 CD・DVDのプロテクト技術
 【1】CDのプロテクト技術(1)CDの基本的な動作原理
 【2】CDのプロテクト技術(2)様々なプロテクトの実例
 【3】DVDのプロテクト技術

第4章 シリアルナンバーのプロテクト技術
 【1】不正コピーとシリアルナンバー
 【2】シリアルナンバーの法則
 【3】シリアルナンバーの強化策

第5章 暗号の基礎と古典暗号
 【1】今、どうして「暗号」が注目されるのか
 【2】現代暗号を知るための基礎と古典暗号

第6章 現代暗号のプロテクト技術
 【1】共通鍵暗号「DES暗号」
 【2】公開鍵暗号「RSA暗号」
 【3】2つの現代暗号を使ったSSL
 【4】音楽著作権を守る「OpenMG」

第7章 電子透かしのプロテクト技術
 【1】著作権保護技術としての「電子透かし」
 【2】電子透かしを忍び込ませる方法

終章 プロテクト技術と情報化社会のゆくえ
 【1】プロテクト技術を取り巻く現状
 【2】電子政府とプロテクト技術

内容説明

本書は、現在社会で活躍している様々なプロテクト技術を解説し、これから必要とされる「守る技術」の方向性を示すものである。

目次

序章 「プロテクト技術」概論
第1章 家電機器のプロテクト技術
第2章 伝統的プロテクト技術
第3章 CD・DVDのプロテクト技術
第4章 シリアルナンバーのプロテクト技術
第5章 暗号の基礎と古典暗号
第6章 現代暗号のプロテクト技術
第7章 電子透かしのプロテクト技術
終章 プロテクト技術と情報化社会のゆくえ

著者等紹介

舩本昇竜[フナモトショウリュウ]
国立舞鶴工業高等専門学校電気工学科在籍中に『バックアップ活用テクニック』(現在の『ゲームラボ』、三才ブックス刊)にて連載記事を執筆。同校卒業後、株式会社満開製作所に入社。電子出版物としては日本最古の定期刊行誌『月刊電脳倶楽部』の副編集長を務める。現在はシステム開発会社でWebベースCRMや検索システムの開発を行う傍ら、短大の部外講師や各種技術講演・講習等を行っている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。