内容説明
1篇の詩を読んで少しなごんでみませんか?心がほっとする、至高のの詩一〇〇篇を収録。
目次
金子みすゞ
山村暮鳥
宮沢賢治
室生犀星
中原中也
草野心平
田中冬二
海達公子
島崎藤村
丸山薫〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
150
移ろう景色、あどけない子ども、恋しき人。生き生きと味わい深い詩に、なぜか切なさを探す。いついつまでも、お星の数をかぞえてゆこう。そんな心持ち。…深山の雪がとけ、山吹がほろほろちり出す頃、春うららかな水の中にはもう賑やかな春がやって来ている。私たちの春ももう間近。通りすぎる私を見つめるあの方は、なんという名だろう。青く白き花が咲いている。…ホッとする詩と自らの経験が重なりあい、思い出す景色を懐かしむ。風柔かに心穏やかに、いつか歩んだ道を思い描く。振り返ると空色の彼方に虹がかかっている。また夢を見ようと思う。2022/02/19
アポトキシン
31
私はこの詩集を読んで、島崎藤村や北原白秋といった御大の作品よりも、小熊秀雄や大関松三郎といった恐らくマイナーであろう詩人の作品の方が心に響いた。小熊の作品は、どんなに重苦しく厳しいことがあっても、生きることへの希望を感じたし、大関の作品は、みみずや雑草を身近な存在に感じて、生活描写や言葉遣いなども含めてお百姓さんのリアルを感じた。しかし、個人的No.1は、金子みすゞである。彼女の詩には、弱き者たちへの暖かな眼差しを感じ、繊細で優しい人柄が作品に滲み出ていた。2024/07/10
あきら
7
たまにはこういうモノを。様々な感情や感性をアウトプットし、文字化して見えぬ誰かに伝えようとしている。その気持ちを文章から感じようとする。頭で考えるのではなく自分の感性で感じる。季節や目の前の風景を擬音や独特の情景描写で表現している。国語の教科書で詩を読んだ時は何とも思わなかったが、今この歳になってこういう感性を大切にしないと、と思った。色々感じる感性を磨きたい。感情抜きの理屈を考える力+様々なことを感じられる、感じ取れる感性を磨く。また面白かった一文が"美女はどこにいる?すべての道は老婆に通じる"2020/03/18
LACI
7
八木重吉の詩は短いが心が動く。田村隆一の「人間はバカだね」は初読みで良かった。2016/02/07
あお
2
「林と思想」宮沢賢治、「灯」大野百合子、「ぶらんこ」淵上毛銭、「栗の花」荒井星花。有名な詩もそうでない詩も。みんな素敵。2021/07/08