内容説明
深刻なトラブルを引き起こした43冊の問題の書を紹介。
目次
第1章 事件・災いを引き起こした本(悪魔の詩(著者:サルマン・ラシュディ)
風流夢譚(著者:深沢七郎) ほか)
第2章 政治・戦争で発禁になった本(わが闘争(著者:アドルフ・ヒトラー)
収容所群島(著者:アレクサンドル・ソルジェニーツィン) ほか)
第3章 猥褻表現が問題になった本(チャタレー夫人の恋人(著者:D.H.ロレンス)
ユリシーズ(著者:ジェームズ・ジョイス) ほか)
第4章 差別・思想で発禁になった本(08憲章(著者:劉暁波)
種の起源(著者:チャールズ・ダーウィン) ほか)
第5章 偽書・捏造の疑いがある本(ダ・ヴィンチ・コード(著者:ダン・ブラウン)
アンネの日記(著者:アンネ・フランク) ほか)
著者等紹介
沢辺有司[サワベユウジ]
フリーライター。横浜国立大学教育学部総合芸術学科卒業後、編集プロダクション勤務を経て渡仏。パリでシネフィル生活に沈潜する傍ら、アート、旅、歴史、語学を中心に書籍、雑誌の執筆・編集に携わる。パリを散歩するマガジン『pi´eton(ぴえとん)』主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
musis
19
禁止されれば読みたくなる。当時読めなかった本が自由に読める。読み応えありそうな本ばかりだった。ワケありと知らず読んでいた本も多々あって驚く。紹介されている本を、ぼそぼそと読み漁っていきたい。2015/11/15
おにぎりの具が鮑でゴメンナサイ
15
最近、誰に頼まれたわけでもないのに過去レビューをひたすら再度書いている。完全無欠の自己満足野郎である。書いていて恐縮してしまうのが、慈悲深く私をお気に入り登録してくださっている方々が読メを開くたび、貝類だか局部類だかわからんアイコンのレビューがずらりと並び、ナイスを強要するハラスメント状態になっているのではないかと、ソーメンしか食べれないほど悩む。ごめんなさい。なぜこんなことを書いたかというと、以前書いたこの本のレビューがあまりにもくだらないのと『ワケありな本』というわりにはそれほどでもなかったからです。2014/04/24
あおさわ
15
本は人を動かす。その通りだと実感します。むしろ人が本や文に踊らされすぎです…。既読は6冊でした。本を読んだことで実際に事件になって問題になったり実際に事件をモデルにしたことで裁判沙汰になったり、 検閲にさらされて一部の無理解な人間に消滅させ荒れたり、 波乱万丈が周囲で起こった本たち。 それは今の世まで生き残った強い力を持つ本、ということでしょう。 むしろ本一冊も認められない人間の恐れが浮き彫りになってて 嗤ったり納得したりと楽しい本でした。残り続ける名作・迷作に乾杯です。2016/02/23
澤水月
13
中央公論社長宅家人殺害テロ「嶋中事件」(深沢七郎『風流夢譚』での天皇冒涜夢描写に端を発する)に、あの辻説法の赤尾敏が殺人教唆で関わってると逮捕されたと(のち釈放、本書にはそこまでないが)いうのは初耳。アラビアン・ナイトのアリババなど有名な辺りに捏造疑惑があるというのも。裸のランチもソドム百二十日も4pでは少ない!ちなみに澁澤版のソドム…はほんの冒頭しか訳していないので大いに注意。全訳は佐藤晴夫版を! 華氏451度の電書化にブラッドベリが屈したのは哀切。それにしても1年前に読んでいた記憶が全くない自分が怖い2014/09/15
夜兎
10
最初の数ページで挫折しそうになったものの、読了。バチカン奇跡調査官を読了したばかりだからか、そちらの世界とリンクさせながらとても楽しく読めた。2015/07/21