内容説明
線維筋痛症―それは全身が痛む原因不明の病気。10歳で左足親指に、17歳で両脚に…。歩けない、食べられない、寝たきり生活からの復活。
目次
第1章 病名をください
第2章 入院して退院して、また入院して
第3章 病室の人間模様
第4章 死との対話
第5章 信頼できる医師との出会いが運命を変える
第6章 柳のようにしなやかに強風を受け流したい
第7章 家族、友人とも遠く離れて
第8章 光が見えてきた
講演原稿
寄稿
著者等紹介
橋本裕子[ハシモトヒロコ]
広島県尾道市出身。広島大学教育学部附属福山高等学校卒業。獨協大学外国語学部フランス語学科卒業。武蔵大学大学院人文科学研究科修士課程修了現代思想専攻。大手書店に就職。数年後勤務中に高熱を発しそのまま長期入院、退職。その後損害保険会社に就職、トータルリスクマネージャーとして多忙を極め、自宅にて意識不明、そのまま長期入院、退職。複数の疾患と線維筋痛症が判明し2002年10月線維筋痛症友の会設立、理事長を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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suite
15
橋本さんのここまでの通院歴を読めば読むほどとてもつらいことが多い。橋本さん、努力の人。人のためになら頑張れる生きている意味があるという意志が尊い。うちの親も何の検査をしても値が出ずあちこちたらい回しになった。ありがたいことに医師の皆さんは何かを見つけようと尽力してくださったものの、分からない日々で気持ちが落ち込み、布団の中で一気に筋肉が落ちた。今も通院だけで疲れ果て、痛みと冷えに苦しむ様子を見るにつけ胸が痛む。どうしていいか分からないことばかりだが、私も少しでも勉強しておこう。2019/05/21
みいこ
4
原因不明の病気に侵されつつ、医者を訪ね歩く。どこに行っても、分からない。痛みは、毎日襲ってくる。病名は?何で、こんなに痛いの?当時の医療レベルを考えても、著者の環境は、アンラッキーの方であったと感じる。痛みは決して人には、分からず、毎日痛い痛いと他人に伝えるほど、またかとおもわれ、救われない思いだけが募る。大量の薬、効果を上回る副作用のなかで、著者なりの人生観を極めていく。読んで、勇気をもらえた、大切な本である。
ybhkr
2
困ってるひとの方と同じ病名かしら?見えない障害や難病認定のない病気の大変さ。現代の医学で判明できないからと詐病という不名誉で失礼な発言をする医師がいることに驚愕する。医師は試験さえ通れば人間性なんて関係ないのか。まあ、臨床心理士とかカウンセラーもそういう人いっぱいいるけど。しかし16歳から30過ぎまで耐えて大学院まで出て、就職もしたというのだから著者の精神力がすごい。同じ病気の自殺率は大変高くそれだけ肉体的にも苦しく、対処方法もないのに…。一人でがんばっている部分が多かったがお母様の寄稿から支えを感じた。2015/03/20
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