風の巻く丘

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  • サイズ B6判/ページ数 429p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784883851140
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

内容説明

キューバ、グアドループ、ドミニカ…血も言葉もさまざまに混ざりあうクレオールの世界。愛の絆と肌の色がもたらす運命に、強烈な生命力で抗う者、敗れる者たちが織りなす物語のポリフォニー。

著者等紹介

風呂本惇子[フロモトアツコ]
城西国際大学教授

元木淳子[モトギジュンコ]
法政大学教授

西井のぶ子[ニシイノブコ]
神戸女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

96
Eブロンテの「嵐が丘」をコンデが自分の出自のカリブの島に舞台を移して語り直した作品。時代も本歌より一世紀ほど後となるが、話の骨組みは似せている。両作品の人物を重ね合わせながら、彼ら彼女らの向かう先を追って最後まで興味深く読めた。当時の島は肌の色で格差がある社会だったが変革の時を迎えていた。愛憎の復讐劇に混迷の歴史が作用し運命の行方を揺さぶる。目を引くのはラジエとカティの次世代の姿。支配されず、自分が何者かを探し、自らの人生を獲得すべく藻掻き続ける。そして因縁をも含め自己の居場所を定めようとした様が残った。2024/05/08

moti moti

0
『嵐が丘』の翻案小説とのことだが、嵐が丘は読んだことがない。ラジエとカティという2人の人物を中心に物語は進み、やがて2人の子供たちの話へと繋がる。白人男性に取って代わろうとするムラートと黒人の男性。しかし、子育てに励むラジエ2世が、母と乳母が自分に男性の役割(=ラジエ2世曰く役立たず)を押し付けようとすると感じるあたり、一筋縄では行かない。ジェンダーについてはヴィクターヘッドリーの『ヤーディ』でも隠れたテーマになっていたような。2023/02/20

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