感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
花子
2
表紙に惚れた。物語は一昔前の日本の田舎の姿であろうが、私はこんな日本を知らない。泥臭くて軽くカルチャーショックだった。モラル的にこうも違うのか。カッパも貧しさと哀しみが生み出した生き物だったのか。同じ民族とは思えないと言ったら言い過ぎかもしれない。けれども本当にそう思った。ただ、昔の漫画家は花などを心情的に表現していて一枚絵も絵画みたいに味がある。2014/02/19
タリコ
1
幻想的でありながら生々しさもある土俗的な作品集。大好物です。少女期の終わりが蚕に例えられる「桑いちご」、娘と交歓する栃の木の最期が印象的な「木魂」、“袋”はそれを象徴してたのかい!とちょっと感心した「袋の草子」、河童の哀しい出自と間引きの風習にどんな結末が…と思いきやすごいオチが来た「子消し」あたりが好きだな!2014/05/21
龍國竣/リュウゴク
1
東北の土地に息づく人たちの話。河童であったり、こけしであったり、性風俗、土着のものが物語に取り込まれている。作風は、純文学ともいえるもので、その土地に住む者たちの生活を、感傷や装飾をなくして、そのままに描き表している。だからとても硬質な感じを受ける。2012/07/16
Little Arrow
1
『いなか、の、じけん』漫画版。民話的な題材が非常に面白い。2011/11/26
鶏モモ
0
こんな田舎に住んだことないのに、ノスタルジックで切なくなってくる。少女が悟った目をしていて、色気がある。この人が描く原発、是非読んでみたい。2015/09/05