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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
六波羅
12
短編集。真夏の海のある田舎。昭和日本の原風景。海なし県で育った僕の胸が「ギュッ」となるほどのノスタルジー。プリミティブで湿気を帯びたエロティシズム。一見、日本の土着的作品にも見えるが、植物の異常な繁茂と、漫画全体を覆う湿気が東南アジアの雰囲気にも通じる。この作品は、バナキュラー的性格を有した、無国籍漫画だと思う。「まゆこ・理科室」は、つげ義春へのオマージュ作品。紅い花の登場人物「マサジ」という名前のワルガキが登場する(同一人物ではない)それから、あの有名な「テッテ的」というワードも出てくる。2014/10/06
龍國竣/リュウゴク
1
ここでも足と尻とに焦点が当てられている。表題作中16頁の、障子から足だけが覗いている場面など最高にエロティックだ。また、マゾヒズムの気もある。女の子が物事に巻き込まれるという話が散見される。ヘチマに変身する「夏の庭」はその顕著な例だろう。2014/01/18
netakiri nekotaro
1
つげ義春がいて、ユズキカズがいて、逆柱いみりがいた。
rakukko
1
いつかの時代のどこかの田舎の誰かの日常。繁茂しきった植物でひしめく庭、地続きの縁側、そこにいる少女。圧倒的な生々しさと語らずに溢れるエロスと不思議な懐かしさが詰まっており、美しい作品だった。カバー画が素晴らしいのでそこでピンと来る人は間違いなくジャケ買いして損はしない内容だ。2011/04/17
SoloLoco
0
ユズキカズ作品を読んでいる時間は他の漫画を読んでいる時とはかなり違った時間の流れ方をしているような錯覚に囚われます。作者本人による後書きでは植物や庭、路地裏、鶏への深いこだわりや伊藤若冲からの影響なんかも書かれていて興味深い。