出版社内容情報
《内容》 ●監修 河津捷二 伴野祥一 片山茂裕 松崎宸●編集 河津捷二 伴野祥一 根岸清彦 石井主税 今井康雄●執筆 河津捷二 伴野祥一 宇都木敏浩 石井主税 根岸清彦 大野富雄 今井康雄 大村榮治 矢澤麻佐子 土田温子 竹内恭子 元島洋子 金内則子 伊藤佳子 柳澤幸江 本多和子 ●イラスト 若木範子 伴野祥一 ●協力 みやま会 一息会 埼玉医大糖友会まえがき 糖尿病の増加が日本においてはもちろんのこと,世界中で問題となっています.これには,食糧事情の変化(過食,飽食,肥満)や,車社会となって人々が歩かなくなったこと(運動不足)など,いろいろな原因があると思われます. 糖尿病はいわゆる成人病のひとつですが,食事,運動といった生活習慣(ライフスタイル)と深く関連しており,現在は「生活習慣病」といわれるようになっています.そして,糖尿病には合併症も多く,眼や腎臓の病気,動脈硬化症,心臓病の原因となるため,国・政府でもその対策に力を入れている病気のひとつになっています. 若い時期からの健康教育と健康づくりが,中高年層の発病を予防するうえで大切な役割を果たすことでしょう.とくに,今回の改訂では,軽症糖尿病,あるいはそれ以前の境界線上の糖尿病予備軍(「境界型」など)の人にも読んでいただいて役立つよう配慮したつもりです. さて,糖尿病の患者さん,一人ひとりについて考えてみますと,どうして自分は糖尿病になってしまったのか?最近太ってしまったり,身内に糖尿病の者がいるかもしれません.あるいは,まったく思いあたることがないかもしれません.では,これからどうしたらよいのか?いろいろと悩まれたことと思います. 現段階では,まだ糖尿病のはっきりした原因はわかっていません.しかしその治療法は大変進歩しています. ひとりで悩むことなく医療機関でよく相談して,さらに悪化させないようにうまく対応していただきたいと思います.そのためには,糖尿病という病気がどのような病気なのか,そしてどのように対応したらよいのか,よく知ることが必要です. この本は,皆様の糖尿病が少しでも良くなるよう,役立つことを目的につくられたものです.疑問があったら,いつでもどこでも,ちょっとページを開いて確かめてください.もし疑問が残りましたら,遠慮なく申し出てお話しください.後日改訂の際にもとりいれてより良いものにしていきたいと考えております. この本は,糖尿病外来で多くの患者さんから尋ねられたことなどを中心にまとめたもので,糖尿病治療チームからの「患者さんへのメッセージ」でもあります.これからも「患者さんからのメッセージ」が数多く寄せられることを願っています. 皆様が,生活に,仕事に,いきいきと活躍されることを祈りつつ. 最後になりましたが,本書は,かつて平成4年10月に「糖尿病いきいき読本」として発行したものを,出版社のご協力を得て全面改訂し,新たに「これだけは知っておきたい糖尿病」として出版に至ったものです.御努力いただきました諸兄姉,そして出版社の方々に厚く御礼申し上げます.平成12年5月 《目次》 目次1.糖尿病ってどんな病気(1)インスリンてなんのこと?(2)糖尿病の症状は?(3)発見されるきっかけは?(4)なぜ糖尿病になるの?(5)糖尿病の診断はどのように決めるのか?(6)糖尿病はこわい?(7)放っておくとどうなるの?(8)糖尿病は昔からあった?(9)糖尿病は増えている?(10)糖尿病の気があると言われたら?(11)糖尿病は個性的?(12)治療の目標とは?(13)糖尿病は予防できる?2.ただ今治療中(1)食事療法について(2)運動療法について(3)薬について:飲み薬(4)薬について:インスリン(5)治療法はどうやって選択するの?(6)自分の病状を把握するには?(7)検査値について(8)気になる糖尿病の合併症(9)体調が悪いとき,治療はどうする?(10)高齢者の場合(11)子ども,若年者の場合(12)職業・就職について(13)結婚したいけど(14)赤ちゃんを産みたいけど(15)生まれてくる子どもへの影響(16)糖尿病と診断されて間もない人の場合(17)車の運転(18)運動・スポーツ(19)旅行・宴会(20)生命保険の加入について(21)手術を受けるとき(22)歯科受診の心得(23)コメディカル(保健婦,看護婦,栄養士,運動指導士,検査技師,薬剤師など)の人たちとも仲良くしよう(24)患者さんの会(25)糖尿病学会について(26)さあ,これでいこう
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