内容説明
急速に発展する遺伝子治療の知識は私たちにとって、もはや欠かすことのできないものである。良いにつけ悪いにつけ、私たちの歴史をも変える医療の現場を追及し、レポートする。科学の進歩に驚いた昔を懐かしむのと同じように、我々の子孫が遺伝子治療に思いをはせるのだろうか。この武器を慎重に、英知を持って応用できるだろうか?それとも悪用してしまうのだろうか?21世紀の社会の在り方をも示唆する未来への可能性の書。
目次
1 雁と研究者の群れ
2 曲がりくねった長い道
3 単純で小さなシステム
4 恐ろしい遺伝病
5 遺伝子治療の代役登場
6 基礎研究者と応用研究者の別れ道
7 強力な三人組体制の誕生
8 遺伝子治療の誕生
9 遺伝子治療の波及
10 三人組の勝利
11 九〇年九月十四日、世界最初の遺伝子治療
12 僅か一個の誤った細胞から
13 二重の安全対策
14 その後の遺伝子治療