内容説明
哲学は現実問題の認識にたいしてどのように寄与できるのか。とくに複雑多様に変化する“現代”にたいし、哲学ならではの観点をどう付け加えることができるのか。…この本は、そうした危機意識のもとに書きつがれてきた過去の論文をまとめたものである。
目次
第1章 近代合理主義のゆくえと現代社会の位相―オウム真理教事件を中心に
第2章 近代的価値観から多文化的共生への歩み―チャールズ・テイラーのヘーゲル論を手がかりにして
第3章 『相互文化哲学』とヨーロッパの自己批判―新しい哲学の可能性をめぐって
第4章 自然哲学は環境問題とどう関わるのか?―人間‐自然関係の持続的発展を目ざして
第5章 断食の思想と科学―新しい生命観を目ざして
第6章 現代の教育問題を哲学から照射する―教育基本法「改正」問題を念頭に置いて
補章 ヘラクレイトスの『リヴァー・パラドクス』―哲学史からの眺望
著者等紹介
島崎隆[シマザキタカシ]
1946年埼玉県に生まれる。1969年一橋大学経済学部卒業。1969~72年群馬県にて高校教諭。1979年一橋大学社会学研究科博士課程単位取得。1989年一橋大学社会学研究科教授、現在にいたる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。