内容説明
本書は、社会学の立場に立つ著者が七年間続けてきたライフヒストリーに関する調査研究をまとめたものである。とくに、現代日本のキリスト教のある側面を追究する際にこの方法が有効であることを、第2部の事例研究によって示した。また、第1部や第3部における議論を通じて、社会調査のさまざまな方法のなかで、このライフヒストリー・アプローチを学ぶことは重要であることを示した。
目次
第1部 ライフヒストリーの基礎の基礎(ライフヒストリーとは何か;ライフヒストリー・アプローチの問題系―口述史と自分史の資料論・方法論;宗教研究とライフヒストリー)
第2部 ライフヒストリー・アプローチの実際(「牧師夫人」研究の課題;ある「牧師夫人」のライフヒストリー;信者周辺への接近―自分史を資料として;戦後ブーム期の信者たち)
第3部 ライフヒストリー研究の展開(大衆長寿社会における自己表現の方法―自分史と「受葬」にみる;社会学教育としてのライフヒストリー調査)
著者等紹介
川又俊則[カワマタトシノリ]
1966年茨城県水戸市に生まれる。1991年上智大学文学部社会学科卒業。1997年成城大学大学院文学研究科日本常民文化専攻博士課程後期単位取得退学。日本大学・立教女学院短期大学他、非常勤講師を経て現在、浦和学院高等学校常勤講師
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