出版社内容情報
日本人の繊細な感性に磨かれ育まれてきた文字と言葉、そしてものごと。その源を辿れば美しい日本の風景が見えてくる…。次世代まで残ってほしい、忘れたくないことばとそして、それを担う日本の四季折々の風景を日本全国に探し訪ねた写真家野呂希一氏。氏の郷愁を誘う写真と穏やかでぬくもりに満ちた荒井和生氏の文章で綴る風景3部作。 里の春、縁日、学舎…心に残る記憶の風景、風化していない懐かしい今を、日本全国に取材。郷愁を誘う写真と文で綴る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
44
行きつけの書店二階で時々開かれる古書展で手にした一冊。京都の青菁(せいせい)社という、写真集専門?の出版社の本。山里や海辺、日常の生活の中にある「春の小川」「草屋根」「灯台」「磯」「家並」「祭り」「火の見櫓」・・といった懐かしい響きのある言葉に象徴される情景を、日本各地を探訪し、今も身近に残る貴重な風景として提供する。しっとりした写真のどれもに心に残る美しさがある。「風景」あるいは「景観」に関して、善悪、良否といった判断は馴染まないかも知れない。でも願わくば、心休まる景観が得られる街や里に住みたいですね。2021/01/23
ワッツ
8
これは素晴らしい風景だ。日本の懐かしいけど今も現存している素敵な風景を、同じく今はあまり使われなくなってきた言葉と共に映し出す。見ているだけでとてもワクワクする。しかし、我が地元の風景がかなり採用されているのだが、それに関しては情熱を感じないのはなぜだろう。おそらく、自分も住んでなければ、ワクワクして行きたいなぁと思うのに、住んでいると魅力を感じない。贅沢なもんだ。2013/12/25
ニコル
1
架空の作品「夏目友人帳」の世界を彷彿。2011/01/24