内容説明
現在では滅法仕事が減ってしまった宮大工の職を持つ辰造。彼は地方での仕事を終え、実家のある東京は下町・谷中界隈へと戻ってくる。そこで父の代から懇意にしていた大輪寺に立ち寄ると、住職が声をかけてきた。老朽化が進んだ楼門の修復をお願いしたいと言う。国宝級の遺産である建造物の修復という大仕事に喜び勇んだ辰造は、家に帰ってそのことを母に告げると、住職は去年息を引き取ったと母は言うのだった…。来世と現世が舞台の傑作怪異小説。第二回碧天文芸大賞出版化奨励作。
著者等紹介
永井治郎[ナガイジロウ]
東京生まれ。明治大学文学部卒業後、アメリカ留学。その後世界を一周し、帰国。出版社の編集を経て、英語塾を開設。英語指導のかたわら執筆活動に入る
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