内容説明
徴兵検査第二乙種合格二十歳の平岡公威=三島は、兵庫で入隊検査を受ける。風邪気味だった三島を若き軍医は肺湿潤と誤診。三島が入隊すべき聯隊は、その後フィリピンで多くの戦死者を出したと、三島は終生思い込んだ。三島事件から五十年、その深層を読み解く。
目次
序章 「仮面」の告白(発端;事件 ほか)
第2章 「太陽に乾杯」―三島由紀夫の生の「欲動」(旅;アメリカの土 ほか)
第3章 ローマへ―「聖セバスチャン」のアイコノグラフィー(廃墟;直感 ほか)
第4章 『金閣寺』の構造分析(青年将校;炎上 ほか)
最終章 『豊饒の海』について(崩壊;消尽 ほか)
著者等紹介
安岡真[ヤスオカマコト]
翻訳家・文芸評論家。1956年、神奈川県生まれ。法政大学社会学部卒業。トルーマン州立大学大学院社会学研究科社会科教育学課程修了。社会学修士。現在、東京国際大学人間社会学部准教授。専門は比較文学、アメリカ大衆文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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